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文藝春秋 ★★★

12ninnoshinitai.jpgタイトルからはあまり期待していなかったのですが、予想外に面白かった。冲方丁という作家、ときどき外して悲惨なのもあるけど、おおむね読ませますね。

えーと、要するに事情をかかえた12人の子供(年齢も家庭環境もいろいろ)がとあるビルに集まって、みんなで自殺しようと計画する。一人じゃ寂しいし、なかなか決心がつかないわけです。みんなでやるんなら、いいか。

ところが予想外の事件がおきたり、意見の不一致がおきたり、なかなかスムーズに運ばない。ま、そういうお話です。

笑える部分も多く、そんなに深刻な内容でもないし、推理小説のような味もあり()、ま、良作なんでしょうね。そこそこ楽しめました。

読了後、めずらしくザーッと再読。ぱらぱらと詳細部分を確認したり。推理小説でもこんなことするのは珍しい。

文藝春秋 ★★
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江戸時代の歴史に埋もれた3つのパターンのストーリー。東北の街道筋の商人たちが、寂れた町を存続させるために密かに計画をたて、爪に火をともして銭を貯める。義民、義士ですね。

あるいは世俗を離れ、ひたすら無欲・純粋、学問と詩作に生きた男。すばらしい詩人でもあったらしいけど、書いたものを捨ててしまったんで、詳細不明。

そして幕末の京に生きた風変わり、規格外の尼僧。美人だっただけでなく文武百般、なんでもできた。ゆいいつ下手だった焼物も苦心しているうちに味が出てそれが人気となった。

「無欲」という言い方でいいのかどうか。ちょっと違うような気もします。無私、無欲、奉仕。衣食住、立身出世など個人的な欲望の否定。そんなところでしょうかね。江戸時代あたり、そうした生き方の理想象がたぶんあった。

ま、面白い本でした。あまり資料のない人たちだったらしく、発掘は大変だったようです。

追記
話のついいでに荻生徂徠「せこい男」であったことが紹介されています。非常に納得。落語の世界では長屋住まいをして豆腐屋をただ食いで泣かせたこと。また赤穂浪士の切腹処分を具申したんでも有名だったかな。それ以外はよく知らない学者です。


雑誌「Number」が将棋特集号「藤井聡太と将棋の天才。」を発売。中国なんかでは「碁はスポーツ」「棋士はアスリート」という感覚で、だから少し前のアジア競技大会では碁の部門も設けられた。とうぜん棋士たち対象のドーピング検査もあったそうです。というわけで、碁がスポーツなら将棋もスポーツ。「Number」が特集組んでも不思議じゃないですね。

で、発売当日にもう増刷を決めたらしい。それでも足りなくて、翌日にも増刷を決定。トータルで8万部をプラス。思ったより読者の関心があった。計算違い。

number1010.jpgそんな記事を読んで、すぐ本屋を見に行ったけど、もちろん在庫なし。他の本屋でも同様だったので、仕方なくアマゾンに頼みました。できれば実店舗で買いたかったんだけどな。

さすがに藤井聡太だけではもたないと踏んだのか「天才たち」の記事写真もふんだんに取り込んでありました。渡辺明や羽生善治は当然として、谷川浩司とか中村太地とか、珍しいことに里見香奈の記事もある。練馬の白瀧呉服店にも取材している。

記事を書いている将棋記者とかライターとか、ふだんとは筆致が少し違う。Tシャツだったのが急にワイシャツを着た感じ。中には季節外れのスーツを着込んでしまったライターもいて、笑ってしまう。はい。妙に格調高くって、空回りしている。有名誌で緊張したのかな。

そこそこ面白く、数時間は楽しめました。さすがに写真は綺麗です。


きっと忘れるだろうから、主なものをメモ。

集団的自衛権( 安保法制)  / 共謀罪 / 特定秘密保護法 /  高プロ / 森友 / 加計 / 桜 /

他にもあった気がするけど・・・うーん。もう記憶がおぼろになっている。検察庁法案なんてのもあったな。

ついでに人物も。
安倍晋三 /  ロナルド・トランプ / 習近平 / プーチン / ネタニヤフ / エルドアン / 文在寅 / ボルソナーロ / ルカシェンコ / ボリス・ジョンソン / ・・・・で、スガは?
ようやく秋の気配を感じられる空気。朝、北側と南側の窓を開け放つと、北窓の薄いカーテンを揺らして涼風が吹きぬける。心の底から嬉しい。

先日、汗まみれで髪振り乱した己が姿を鏡で見て、うーん、こりゃ某エビス氏だ。ガマンし切れず、床屋で短くしてもらう。似合いはしないが、すくなくとも涼しい。

去年の暮れから通い続けた歯医者はようやく卒業。先方は「また来い」と言っていたような気もするが、もう十分です。一生分、通った。こんなに綺麗な歯になって、もう死ぬまで持ちそう。あはは。

文藝春秋★★★
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この人の本なら間違いなく楽しめます。保証つき。

えーと、今回はハリウッドふうの仕立てです。心に小さな陰りをもつ売れないフリーライターが、本土から船便で1日はかかる南の島へ旅立つ。森の中で遭遇したのは想像を絶する巨大生物・・・。ね、ハリウッド活劇でしょ。

悪くないです。巨大生物もそれなりに理屈が通っている。こうした危機の可能性、現実にもゼロとはいいきれないでしょう。ただし小説のヒロインは若い娘ではなく、真っ黒に日焼けした(たぶん小柄な)中年女性。研究センターの準教授らしい。教授ではなく「準」であるのが心配り。

ちなみに、楽しめる小説ではありますが、虫の嫌いな人は読まないほうがいいかもしれない。かなり・・・・・・です。


新潮社 ★★★
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疲れない本を読みたくなって、これ。だいぶ前に本屋大賞だったか、かなり人気になっていましたね。ちなみに著者は「のぼうの城」の人です。それでだいたい見当はつく。

ついつい、てっきり美少女が主人公かと思っていた。この点では完全に騙され。描かれたのはやたら長身で手足が長くて筋肉質、目がするどくやたら大きく、鼻はやけに高くて色黒。ひょろながい派手な猛禽類のような武闘派娘です。娘というか、なんというか。細身で単純思考の巴板額※1

で、そういう娘が瀬戸内海を大騒ぎする。好敵手と戦う。本願寺に兵糧を入れる。

筆致は完全にマンガです。いまどきのバトルコミック。※2  なんとなく古川日出男の「アラビアの夜の種族」を思い出しました。これもヘンテコな小説で、後味が残る。

※1 巴板額 はともえはんがくと読みます。ともえ御前と板額御前。どっちも男顔負けの豪勇・女傑。若い方はご存じないかもと心配して余計な注釈でした。

※2 小説の後半で泉州侍、泉州海賊がやたら出てきて、ユニークです。泉州というと堺とか岸和田とか。だんじり。男っぽくて、明るくて、あほらしい。


飽きずに少しずつ続けているWizardry8。さきごろから新規に始めたパーティですが、海の道の「Davy Jones Locker」で、狙いどおり Gown(L) of Divinemail、Ring of Regeneration、Great Bow の3つを同時にゲットできました。確率からすると、えーと、単純に掛け算すると0.14パーセントか。でもアイテムは5コくらい落ちるからでるから5倍すれば0.7パーセントくらいに上がるんでしょうか。たぶん50回~60回程度のトライの結果です。

davyjones.jpgどっちにしても珍しいケースなので記録のためにメモ。ちなみに表のパーセント表示は、そのアイテムがあらわれる確率です。

Wizardry8に興味のない方には失礼しました。

イースト・プレス ★★★
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わけのわからない戦いなんですよね。時代は応仁の乱とほぼ同じ。応仁の乱もゴタゴタして経緯不明ですが、薔薇戦争も尻めつれつ。いや、支離滅裂。

ごく簡単にいえば王位継承をめぐってヨーク派とランカスター派、さらにはそれぞれの兄弟親戚同士が約30年にわたって、イングランド全土で戦った。ヨークもランカスターも、どっちもまあ王家の血筋です。すぐ決着がつきそうだったんですが、意外や意外で長引く。各地の有力貴族たちが次から次へと蜂起したり、裏切ったり、仲間についたり。結婚したり離婚したり。

面白かったのは、それまでの貴族や王家の戦い、大勢が決着すると「ごめん」と片方があやまる。片方が「もうやるなよ」といって、ちょっと罰金とったり領地を削ったりして終了。ま、そういうふうだった。伊達政宗とか織田信長が出てくる前の日本の戦国ですね。

とこがこの薔薇戦争、談合が通じなくなった。まけると本当に殺される。敗退後は即席裁判なんかで領地没収。なあなあじゃなくなったわけです。徹底戦。だから恨みが残る。それで消耗戦の末、薔薇戦争の後は各地の有力貴族が没落し、力が失われた。かくして絶対王政の誕生です。そのいちばん美味しい果実を得たのがヘンリー・テューダー。即位してヘンリー7世です。

このへんを舞台にしてジョセフィン・テイに「時の娘」という本があります。あれ、書評は書いてないか。この「貴族を拷問できないのは何故だろう」で少し触れていますが、非常に面白い推理小説だった。テーマはリチャード3世の無実証明。しかし数年前にリチャード3世の遺体が教会の駐車場かなんかで発掘されて、背骨の湾曲はデマじゃなくて事実とわかった。邪悪なリチャード3世説の一部が証明され、いっそう真実は藪の中です。

ちなみにリチャード3世の死骸はメチャクチャ粗末、侮辱的に扱われていたらしい。元イングランド王ではなく、犬豚も同然、憎まれた無頼漢の扱いですね。そういう時代になっていた。

蛇足ですが、リチャード3世というのは悪辣で醜い体型で邪悪の権化。シェークスピアが戯曲でそう決めてしまった。以後は世界の定番、常識。
もっと蛇足ですが、シェークスピアはエリザベス女王の御世の人です。ヘンリー7世の子が、王妃を殺しまくったヘンリー8世、その娘がエリザベス。リチャード3世は、いわば王室の敵だった男ですね。徳川時代の浄瑠璃作家が、光秀や秀吉を良く書くわけがない。

ネットワークで繋いでいるプリンタが急に印刷できなくなった。理由は不明。ま、よくある話です。

調べてみると、どうも接続が切れている模様です。ふんふん。もう一度つなぐか。

えーと、従来は192.168.XX.106というアドレスでした。でも、再度教えても認識しない。仕方ないのでプリンタデバイスをいったん削除して、最初からドライバーをインストール。NECのAtermでは「らくらくセット」とかいうのが便利機能の名前です。こっちのボタンを押してこっちのボタンを押して、それぞれ呼びかけあう。はい、無事終了。

しかし繋がったことは繋がったんですが、WSDとかいう見知らぬポートが使われている。なんか新しい機能のようです。それでもいいんですが、プリンタのプロパティを見ると、従来通り。

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192.168.XX.106
192.168.XX.104:80/wsd/mex

プリンタポートがふたつ。矛盾です。共存してるんでしょうか。動くんならかまわない理屈ですが、では他のノートPCなんかからはどうか。えーい、それぞれ確認する必要があるのか。ただでさえ猛暑なのに、ややこしい。頭が動かない。おまけにこの「WSDポート」、削除しても削除しても、不死鳥のように蘇ってくる。布施明。うーん・・・・。

とりあえず、降参。頭が冷えてからまた考えます。もうトシです。かんにんえ。


追記

翌日の午前、まだ頭が多少はしっかりいている時間帯に再挑戦。前日ほどの猛暑でもなかったしね。

で、やはりノートPCからも接続が切れていた。何回か試行の末、ようやく接続に成功(結局こっちもWSD接続)。このWSDというやつ、要するにマイクロソフトが勝手に「ほら便利でしょ」と始めたものの模様。おそらく前回あたりのWindows10の更新で書き換えられたんだと思います。
Web Services for Devices

ほんと、迷惑な。だからWin10にしたくなかった。



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