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春陽堂書店★★★
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坂口安吾エンタメコレクションなるシリーズが刊行されていたようです。春陽堂書店。

春陽堂って、ひょっとして子供のころに見た全集の版元かな。古い蔵の片隅に日本文学全集のようなものがあった。夏休みの午後、こっそり玄関先の壁から鍵(木製の柄。カギ型の鉄製)を外して、ひそひそ通った記憶あり。ひんやりする蔵の二階、高いところの小さな窓から西日がさしていた。

調べてみたら春陽堂には「明治大正文学全集」というシリーズがあったようです。これだろうか。たぶん30巻か40巻くらい。

ま、それはともかく。エンタメコレクションは「現代忍術伝」「盗まれた手紙の話」「女剣士」の3巻構成。で、今回借り出したのは「女剣士 坂口安吾エンタメコレクション<伝奇篇>」。

中身は「桜の森の満開の下」とか「夜長姫と耳男」とか。安吾の代表作でしょうね。何十年ぶりかに再読できました。表題の「女剣士」は初読ですが、ま、現代の山の中に暮らす父親と娘。剣術版巨人の星です。徹底的に激しく鍛える父、応える娘。そこにケチなコソドロが下僕として入り、その三人はやがて・・・・。

なんというか、これぞ坂口安吾としか言いようがない。ただ「エンタメ」と形容するのはちょっと違うような。

そうそう。説話ふうな短編も多いのですが、これらと太宰の「お伽草紙」、どっちが先立ったのかな。非常に似通っています。


いまにも雨の降りそうな午後、所用があって久しぶりに新宿南口を(少し)歩きました。変わりましたね。

東口はたまに行くし、南口も高島屋なんかにはあくせく何回か行った記憶があるけど、サンロードサザンテラス()そのものをゆっくり通るのは何年ぶりになるのか。改札を出てからもまごついたし、周辺もずいぶん高いビルがたくさんできて景色が違う。稜線が違う。完全におのぼりさん気分で周囲を見回しました。

サザンテラスを「サンロード」と混同していた。サンロードは中野です。おまけに、実はなんとなく途中まで屋根があるように脳内錯覚していた。ひどいなあ。
ちなみに渋谷はもう40年以上行っていません。若いころは乗り換えでよく使っていたけど、ずいぶん変わったんだろうなあ。ぜったい迷子になる。
再訂正。中野はサンプラザ。サンロードは吉祥寺。あーややこしい

M500s

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m500s202107.jpgで、ロジクールのM500sが届きました。

形は前のM500tとまったく同じです。中身だけ違うというのが変な感じ。

で、保証期間は3年→2年。少し期間が短くなった。価格コムなんかの評を見ても、あまりほめてるのはない。悪くはないけど、前のほうがよかった・・が大部分です。

いまのところ、使い心地はまったく前と同じです。ほんと、なんで変えたんだろ。

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数日前からマウスの動きが悪くなって、うまくコピー&ペーストができない。よし、この部分をドラッグして・・・と思ったとたんに反転範囲がズレる。

最初はマウスパッドのせいかと思ったんだけど、違いました。チャタリングです。マウス内部の小さな端子がふるえる(たぶん)。1回クリックしたはずが2回、3回と受け取られる。要するに「コピー」→「移動」→「カット」→「ペースト」みたいな作業を瞬時にやってしまう。作業内容が信用できなくなる。

いつ買ったんだろ。ロジクールのM500t。2017年9月でした。なるほど、3年の保証期間を10カ月ほどすぎてしまった。よくできているなあ。しかたなく温存してあった虎の子の同モデルをひっぱりだしました。これでストック分はオシマイ。

同じモデルをもう一個ほど確保しておきたいんですが、残念ながらもう生産停止です。しぶしぶ次モデルのM500sを注文かけました。旧製品のほうが信頼性があるんだけど、仕方ないですね。新しいのは2年保証。少し耐性に自信がないらしい。なんで新製品に切り換えるんだろ。

新しいものほど悪くなります。注文のM500sが届いたら、いまのM500tは温存に戻す予定。ケチ。

文春オンラインの記事に「"おじさん構文"にはなぜ"読点"が多いのか」というものがあった。

へぇー、そうだったのか。テンの多い文章は爺さん特有ということらしい。たとえば『おじさん構文にはなぜ読点が多いのか』というふうになる。

たしかに最近の若い人の文章、ま、圧倒的にネット上のものだけど、読点は少ない。ついでに句点もめったに使わないで、空白で代用。また意図的に誤変換を使用したりする。省略語を使う。いろいろ工夫というか変化しているんですね。

一方でトシヨリ文に限らないけど、一時期、雑誌系ではやたら単語に句点(マル)を使うのが流行していた。『おじさんの構文』とか、見出しで多用。あれは「?」でした。強いていえば強調なんでしょうが、要するにミテクレ・デザインでしょうね。

その記事の後半で本多勝一の「日本語の作文技術」(朝日文庫)について触れられていました。これ「作文・文章作成」関連では唯一、まっとうな本ですね。日本で刊行されている「文章読本」は無数にありますが、他はみーんな駄作です。

句読点の打ち方。修飾語を置く場所。主語と述語の位置関係。どうやったら『読みやすく、明確に伝わるか』。感覚や情緒ではなく完全にテクニックとしてとらえる。技術書ですね。掛け値なしの名著。

少し嬉しくなったので紹介したくなりました。

もっていた本、ずーっと昔に「読むといいよ」と若い社員に貸したらそれっきりになった。惜しいとは思わないけど、ちゃんと読んだんだろうか。

いまさらだけど、6月初めに国会を通った「医療費2割負担法」。これって75歳以上の後期高齢者の医療費を「原則2割に引き上げる」法案だったらしい・・・。

いまさら何を言ってるんだと叱られそうですね。来年後半ごろに切り換え予定で、後期高齢者も窓口負担が(従来の1割ではなく)2割になるということは知っていました。ただ既得権という観点からして、来年後半ごろの線引きで、それ以降に後期高齢者となる人は2割負担。それ以前に後期高齢者の仲間入りしていれば無事1割入り。ま、そう理解していたわけです。

という次第で、指折り計算して、なんとかすり抜けられたな・・・と安心していたわけ。以後の団塊世代がドドッとまとめて後期高齢者になるんで、ここで締切りをかけたんだな。よかったよかった。

しかしどうもそうではないらしい。75歳以上、単身なら年収200万だったか、それ以上なら全員が2割負担になる)。要するにいま仮に80歳で医療費を月に5000円、年に6万円払っていたAさんは、以後は12万円払うことになるわけです。それが困るならクリニックに行くな。

高いか安いかという話ではないです。適正かどうかではなく、実質負担がいきなり倍になる。しかも適用になる人の数は非常に多いはずです。新聞報道では「全体の23%に当たる約370万人」だそうですが、いままでこうした「いきなり徴収額が倍になる」なんてあからさまな増税)、例があっただろうか。

事前情報、解釈は自分の勘違いだったのかもしれないけど、新聞、テレビ、メディアは騒いだかなあ。かなり大騒ぎするに値する法案と思うのですが、なんか、釈然としません。騙されたような気がしてならない。

現役並収入なら3割負担です
どっかのデータですが「後期高齢者」の総数は1,691万だそうです。
オカミがもたらす恩恵の目減りという形式ではありますが、実質的には「税」です。

講談社★★★
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漱石の「猫」にオタンチン・パレオロガスなる罵倒語が出てきて、これが東ローマ帝国最後の皇帝「コンスタンティン・パレオロガス」からきたものと知ったのはかなり後になってのことでした。(苦沙弥先生の奥さんは、禿頭のことだとばっかり思いこんでいた)

で、この本。ここでは「パレオロガス」ではなく「パライオロゴス」。要するに同じですわな。この皇帝、なんとなくビザンチン風に、つまり無気力だらしなく死んだような気がしていましたが、実際には最後は皇章を破り捨てて単身敵軍に突入した。恥を知る勇敢な人ではあったらしい。

でも、どうして「ビザンチン」イコール「無気力」なのか。そんな困った国家が、なぜ千年も存続することができたのか。考えてみれば不思議です。単なる思い込みだったんでしょうね。

えーと、コンスタンティヌス大帝がキリスト教に改宗し、コンスタンティノポリスをつくったのが330年。ま、ここから東ローマ帝国が始まったと考えていいでしょう、きっと()。それからいろいろあったけど、6世紀のユスティニアヌスのころに帝国は拡大され、実質的にローマ帝国からビザンチン帝国に変貌した。完全な皇帝専制国家になったということです。

どうもビザンチン帝国というのは本来の「共和制ローマ」というタテマエに「キリスト教」を接ぎ木し、それから「共和制」を脱ぎ捨てた。そういう帝国だったらしい。もちろん皇統ひとすじなんてことはなくて、クーデタあり簒奪あり戦争あり、版図も拡大したり縮小したり、でもローマの後継という形でしぶとく生きながらえた。

イメージとしてはちょっとオリエント風、非西欧風の感じがありますね。まるで巨大な中国の帝国をフワリと西に移動させて、アナトリア、バルカンのあたりに置いたようなふんいき。

ただ正確にいうと、なんとなくオリエント風と感じるのは西欧的な偏見です。東方教会(ギリシャ正教、ロシア正教)をなんとなく違うふうに感じるのも、やはり偏見です。むしろカトリック、ブロテスタントのほうが異端なのかもしれないし。そいう意味では西欧人より、我々アジア人のほうがより文化に対して客観的になれるはず。難しいですけどね。

それはともかく。ビザンチン帝国はけっして軟弱国家ではなかった。弱い時期もあったけど、強大な期間もあった。世界史において1000年続く国家って、すごいことです。あっ、東の海の向こうの小さな島国は別ですよ。あれはほんとの例外。周囲から狙われるほどの価値も情報も、とくになかったし。

11世紀には地中海の東の大帝国として君臨しました。13世紀にはいると十字軍に攻められて陥落。ヴェネツィア(塩野さんひいき)の陰謀でもありますが、そもそも借金のカタが払えなかったのが原因だったらしい。ただそれっきりではなく、陥落後は各地の有力貴族たちが亡命政府をつくり、50年後くらいだったかな、また帝国復活。復活するエネルギーがあったということですね()。

で、15世紀になるとどんどん衰退。オスマン帝国メフメト2世の大軍が城壁を包囲した頃は、誰がみても滅亡寸前の小国というか単独都市だった。そう考えると、なぜオスマンがむりやり攻め込んだのかも少し不思議です。攻めてみたかったのかなあ。そういう「価値あるイメージ」の存在だったのかもしれない。

このあたりを舞台にしたのが辻邦生の「背教者ユリアヌス」。また読み直したくなってきた。
唐突ですが、七難八苦、尼子の山中鹿之助とか明の遺臣・鄭成功なんかを思い出してしまった。たいてい覆水盆に返らずで(ちょっと違うか)、復活はならないんですよね。


Androidのスマホがいきなりエラー。なんかが停止しているというメッセージが数秒おきにチカチカして、ただ何を求めているのかわからない。ためしにセーフモードで再起動してみたが無効。

思いついてPCで検索すると、1時間ほど前から世界的に発生中トラブルらしい。ま、Googleがどうたらこうたらです。とりあえずGoogleを停止して様子を見ることにしました。停止するとチカチカはおさまります。明日になれば解決策が出るでしょう。

とかなんとかやっていたら、今度はPCがいきりエラーになった。「Windowsがブロックされている」という派手なメッセージで、こんなのふつうは無視ですが、こんどはやけにしつこくてマイクロソフトの全画面ウィンドウが立ち上がって他の操作ができない。終了させてもさせても、また立ち上がる。おまけに「これを決して無視しないでください・・」と悲痛なメッセージ。セキュリティ・エッセンシャルというのが怪しかったけど() 電話番号がのっている。

なんかソフトをインストールしろとかいうのなら「バカめが!」ですが、セキュリティ・エッセンシャルからの発信で、かつ手段が電話というのが気になって、ついかけてしまった。アホだなあ。

相手先はしーんとしていました。そのうち訳のわからない英語メッセージが流れる。やっぱり騙されたか。電話はすぐ切って、邪魔なメッセージ画面はタスクマネージャを立ちあげて強制的に終了()。

はい。数分したら、下手な外人なまりで「こチラはマイクロソフト のナントカ・・・」とかかってきました。電話に出ないでガチャッとすぐ切りました。フィリピンかベトナムあたりから電話しているらしい。幼稚なのにひっかかったなあ。

教訓。騙されない・・・と思い込んでいてもつい騙される。用心々々。こんなんじゃオレオレ詐欺も危ないぞ。

考えてみればOSはWindows10なのに、Windows7用のツールであるセキュリティ・エッセンシャルなのが変でした。つい勘違いしてしまった。
タスクマネージャ出動させないと消せない頑固なウィンドウというのもすごい。PCに詳しくない人なら途方に暮れますね。


直接見てはいませんが、ヤフーニュースが伝えたフジの報道番組によると、訪日したウガンダ代表選手団のうち一人が陽性と判明し、入国できなかったらしい。もちろん事前に(72時間以内かな)検査はしていて、陰性証明を持っていたはず。でもま、そんなこともあるでしょ。

で、番組コメンテーター(たぶん)のハシモトが例の雰囲気でしゃべくったようで、趣旨は「よかったよかった」ということらしい。ここまでは、ま、フツーです。ただその後で「検査拡大を主張していた人たちは反省したほうがいい」とのたもうた()。え?

この意外性がハシモトですね。要するに「もっとPCR検査しろ!」と主張し続けていた人、検査の効果を過大評価しすぎていたんじゃないか。一回くらい検査したって安心というわけじゃない、そんなに信頼性はないんだ・・・というような論でしょうね。だから自分はこれまでも検査拡大論には与しなかった。

かなり感心しました。すごい頭の働き方。論理、回路の組み立てがすごい。水のひき方が巧い。これを弁舌さわやかにやったら、ボーッとしている連中はつい納得してしまう。

ほんと、世の中には想像できないほど賢い人がいる。

スポーツ報知の記事らしい


集英社 ★
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うーん、これは何なんだろう。エッセー? 感想文? すなおに「各地を思索の旅・文集」とでも受けとるべきなのか。

ちょっと期待して借り出しましたが、やはり(というより当然)期待外れでした。

低く響く声で様子もよくて、ちょっと俯き加減の姿勢も思慮深げ。ま、テレビの登場回数も多い売れっ子ですが、この人、実は何を言いたい人なのかずーっとわからなかった。この本を読み終え(めくり終え)て、同じ乾燥感想です。

きれいで心地よい言葉がひたすら羅列です。しかし、よくわからん。ページを繰る時間を損した。


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