記憶喪失症候群

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晴れ

乱読ページの方でもちょっと書いたが、そろそろ塩野七生さんの「ローマ人の物語」も新刊が出る頃合いと思い、久しぶりに本屋に顔を出してみた。年によって違いはあるが、たいてい肌寒くなった頃に新刊が並ぶ。

で、その本屋の棚にあったのが巻Iから巻IXまで。巻IXはタイトルが「賢帝の世紀」だったかな。書かれているのはトラヤヌス帝(塩野さん表記ではトライアヌス)とかハドリアヌス帝。一瞬、おっ新刊か!と思ってしまった。ただ、それにしては一番最近に読んだ記憶のある「すべての道はローマに通ず」が並んでいない。

「すべての道・・・」はインフラの話だったから、シリーズ外伝だったのかな、それにしてもこの巻IXが本当に最新だろうか。念のため奥付を見ると2000年の刷りになっている。だったら必ず買ってるはずなのだが、パラパラッとめくってみても既読のような気がしない・・・・。

真面目に考えてしまった。もしかしたら、この2年、このシリーズを買いそこねていたのだろうか。けっこう仕事が忙しかったのは事実だが、だからといって毎年々々年中行事のように買ってきた購入をポカッと忘れるなんてことがあるだろうか。

とりあえずこの巻IXを買っておこう、という衝動を抑えるのに必死でした。きっと帰宅して調べたらこの「賢帝の世紀」はあるに違いない。同じ本を2冊買うほど阿呆なことをしちゃいかん。しっかりせい!

もちろん、家の本棚には巻Iから巻Xまで、きれいにズラリと並んでいました。念のため巻IXの冒頭のあたりを数ページ読み直してみましたが、ま、おぼろげながら昔に読んだことがあるような気がしないでもありません。

自分の記憶力って、いったいどうなったんだろう。脳細胞が壊れかかっているんだろうか・・。冗談ではなく、ちょっと怖い話です。