主として通勤時間を使って、まだ読んでいる最中。分厚い。比較的新しいエッセーや講演を集めたもののようだ。平成13年の1刷り。
内容そのものは過去の司馬エッセイにさんざん登場している馴染みのテーマで、司馬さんという人はこうしたいくつかの大きなテーマを生涯かかえこんで、それを何回も何回も反芻して話し続けてきた人のような気がしてくる。
今読んでいるのは「浄土--日本的思想の鍵」と題された章で、真宗がテーマ。数十ページにおよんでいて、けっこう読みごたえがある。
関係ないけど、私の特に好きな司馬本は「坂の上の雲」「項羽と劉邦」の2冊です。街道シリーズもいいけど、多数読んでいくとだんだん舌が鈍化して、味がわからなくなるような印象がある。