双調は「そうじょう」と読むらしい。平家のはずなのに、なぜか第1巻の前半は玄宗皇帝と高官、宦官、安録山の話。ようするに「長恨歌」です。で、中頃からは蘇我蝦夷・入鹿、鎌足などのストーリー。あまりはっきりしないけど、清盛=奢りたかぶった末の転落・・という図式に異議を唱えているらしい。たしかに清盛が悪人というなら、摂関を独占し続けた藤原一族は何なんだ・・ということにはなる。
けっこう読みごたえもあって悪くはないんだけど、なんせ橋本治だから、だんだん彼の提示する情念に疲れてくる。しつこい油ものを次から次へと食べさせられているような感じ。
10巻とか11巻とかまで出ているようなので、ま、ゆっくり読むか。それしても最近はやたら平家が流行してるなー。やけにいろんな作家が平家を主題にして書いている。