医学を志す山田青年、昭和22~23年の日記です。やっぱり、いいですねー。クールで貧弱な体躯を持ち、しかも勤勉な学徒が世相を冷やかに眺めている。眺めてるだけではなく腹を減らし、飢えている。けっこうお怒りにもなっている。
よく勉強しています。ほぼ毎日、勉強・勉強・本を読む・勉強・お出かけ・勉強・勉強・試験・執筆・執筆・勉強・・・という感じ。
書いてる探偵小説もそれなりに評価されていたようで、ぼちぼち注文もある。貧弱ながらも乱歩を親分とする探偵小説文壇(同人クラブみたいなもんですな)にも出入りを許され、もちろんクソミソに書いてますが。この山田青年、誰も尊敬してない。ごく少数の本物の作家(もちろん海外)しか評価していない。
意気軒昂たるもんですな。私は、山田風太郎という人、好きです。