映画スターリングラード(見てないけど)の原作になった本らしい。スターリングラード攻防戦のさなか、ウラル育ちの元猟師である狙撃手ザイツェフ(兎)とナチ親衛隊大佐、ハインツ・トルヴァルトとの一騎打ち。
面白い本でした。わざわざお金を出して買った甲斐がある。当時の狙撃手にとっても350~400メートルくらいは「中距離」だったんですね。スーパースナイパーの親衛隊大佐はどうやら1000メートルくらいは撃てるらしい。
登場人物の多くは実在とのことです。親衛隊大佐がバリバリのナチという感じではなく、白い手で小太りの貴族趣味(自称臆病)というのも、そのへんの絡みかもしれません。
露系アメリカ人の女狙撃手ターニャは、映画ではユダヤ人という設定で、政治将校(小説ではちょっとコミック味の小男)とラブロマンスもあるらしい。ま、映画ではそうしない間がもたない。小説の方のターニャはセックスアピールはあるけど鬼のような復讐鬼です。
そうそう、ほんの少しですが、厭味な白髪の政府幹部としてニキータ・フルシチョフも登場します。