「航路 (上下)」 コニー・ウィリス

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ソニーマガジンズ ★★


passage.jpg 土曜日に上巻も入手しました。一気に通読。

「ドゥームズデイ・ブック」に酷似していますね。巨大迷路の中のドタバタ右往左往。思い切ってイヤミな権威スノッブの登場。無責任で能天気な母親。まったくタイプが違って相いれない姉妹。賢い(しかし決して幸福ではない)子供。解けそうでなかなか解けない謎。じれったさ。そして容赦なく訪れる死。

しかし、あんまり好作品という印象は残りませんでした。どっちかというと失敗作の部類に入るんじゃないでしょうか。臨死体験=タイタニックという比喩がどうももピンとこないし、終盤のどんでん返し(!)も思い切って衝撃的ではありますが、でも、だからどうしたの? という雰囲気もある。

ま、読んで損するような本ではありませんが。

追記
これじゃどんな内容の本なのかわかりませんね。

要するに臨死体験を研究している女性が相棒の学者の助けを得て、新薬を使って疑似臨死体験。みんなが言う「暗いトンネルと光」とかなんとかの意味と真実を探る・・てな話です。ここにコニー・ウィリス特有のドタバタや笑いが加わります。笑えるけど、あんまりシンミリはしませんでした。