「A Clash of Kings 」 George R.R.Martin 

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Bantam Books★★★


clashking.jpgジョージ.R.R.マーチンの「a Song of Fire and Ice」シリーズ第2巻。4カ月以上をかけ、生まれて初めて読み通した原書です。本文は970ページ弱。付録の登場人物表・王家表などを入れると優に1000ページを超えます。老眼鏡でペーパーバックの小さな活字はなかなかに苦労しました。早川書房が早く翻訳を出してくれればこんな苦労はしないですんだのですが。

「どんな本なの」と妻に聞かれて答えに窮しました。一言でいえばファンタジー。でもハリー・ポッターなんかと同じかというと多分まったく違います。(あ、ハリポタは読んでません)。主な登場人物の数だけで100人くらいはいるでしょう。ノルマン征服後のブリテンを連想させる巨大な島(小大陸?) に諸侯がひしめく、いわば戦国時代。歴史ファンタジーとでもいうべきなんでしょうか。

この本の際立ったところは、ストーリーがシビアであること。キャラが生きていること。主要人物はあっけなく死んでしまうし、子供は悲惨な運命に翻弄されるし。悪者かと思うとそれなりに感情移入できる背景があったり、けなげな少女が非情に人を刺したり。鬼のような小男が意外や意外に好漢だったり。殺戮や強姦は日常茶飯事。魔法の要素は今のところかなり少ない。通俗小説ではありますが、非常によくできた通俗小説です。

次にはシリーズ第3巻の「A Storm of Swords」が待っています。私の買ったのは上下2分冊になった版。その分冊もそれぞれ700ページくらいあるようです。先が長い・・・。