「ああいえばこう食う」 阿川佐和子 檀ふみ

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集英社 ★★

 

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 リビングに転がっていたので、つい一読。

阿川と檀、どっちも達者ですねー。うまい。二人の掛け合い漫才(じゃなくって交互発表)の形をとった、ま、エッセイ集というか、雑文というか、悪口合戦というか。その悪口雑言と暴露の度合い、突っ込みセンスが絶妙。笑えます。なんかこの本で賞をもらったらしいです。

檀ふみはB.A.(ビフォー・アガワ)、AA(アフター・アガワ)と年号を使い分けているらしい。知的清純派だったはずの檀が実は意外なドジ女の面を暴露するようになったのは、アガワとの交際が始まってから。ここを転機に人生が変わってしまったんです。だから損をしたってことでもないんですけど。

一応は食べることをテーマにした軽い読み物。楽しめます。好きになれます。

そうそう。アガワが「中高はキリスト教系だったので・・」とか書いていたので、あれ、この人、聖心(なぜかそう思い込んだ)だったっけ・・とチェックしてみたら、聖心ではなく東洋英和でした。六本木にあるプロテスタント系の学校ですよね。よくは知りませんが、なんとなく雰囲気のいい学校。村松英子もそうだっような(遠藤周作あたりが制服姿の英子にオドオオしてしまうとか、読んだ記憶)

ところが檀ふみの方はどこのサイトを見ても大学のことしか書いてない。高校をスッ飛ばしている。なぜだろ、としつこく探したら筑付でした。当時はまだ教育大付属だったのかな。筑付から慶応の経済かなんかへ進学。両家の親(檀一雄と阿川弘之)の教育感の違いや本人の性向なんかもなんとなく想像されるようで、余計なことですが面白かったです。

これも余計ですが、上記の本で受賞したのは「第15回講談社エッセイ賞」だそうです。