小学館 ★★
これもタイトルが長いなー。アーロン・ラルストンといったって、ほとんどの日本人は知らない名前だと思うのですが。
アウトドア派の青年で、アメリカでは超有名らしいです。なんで有名かというと、ユタ州あたりの人里離れた谷で落石にあい、右手を挟まれてしまった。で、そのまま6日間放置。小便を飲んで渇きをいやし、7日目に自らの手首を切りとって生還をはかった。
文章そのものはつまらないです。かなり下手なゴーストが書いた気配。というより、こういうドラマチックな内容って、当の本人はあまり重大にとらえていないんじゃないかな。よくあるパターンですが、地震とか台風で東京のアナウンサーが「そちらの状況を教えてくださ」と意気込んで呼びかけると、助役さんあたりが「いや、大きな災害は発生していません」と落ち着きはらっている。でもよくよく聞くと家が何軒か倒れたり、車が水に浸かっていたりする。でも助役さんとしては人が死んだわけじゃなし、たいして重要視していない。震度6強なんだから家くらい倒れて当然だろ、という感覚。
それはともかく。自分で自分の手を切れるかどうか。そこに私は関心がありました。しかも挟まれたのが右手。使ったのは切れない十徳ナイフ(のようなもの、たぶん)。斧でもあって、思い切って「えい!」とヤケっぱちなら何かとかなるかもしれない。でも左手に握ったナマクラのナイフで自分の手首をギコギコと切れるか。肉は切れても骨はどうか。
興味のある方は読んでみてください。ちなみにバラしてしまうと、彼は手首の骨を折ってしまいました。切るよりは楽だったんでしょうね。うーん、想像しただけで怖いです。