中央公論新社 ★★
小林恭二というと確か「猫鮫」という俳号をもってた人ですわな。ん、短歌だったかな。ま、そのようなものでした。非常に多才な人です。
で、読売新聞に連載されていたものの加筆本のようです。
うーん、なんといいますか。こういう本って感想が言いにくい。テーマは「愛」です。今の東京渋谷、宇田川町のあたりを舞台として鎌倉時代から江戸末期、ついでに現代。時代を超えた真摯な男女の愛の糸筋を描く・・・これじゃなんだかわからないなあ。
どっちみち小林恭二ですから、まっとうな筋じゃありません。でも若い読者なんかだと中には「まっとうな恋愛小説じゃないの。なんて美しい。感動!」とか勘違いするかもしれない。そういう、人を食った小説です。
やっぱり何も説明になっていなかった・・。