角川書店 ★★
フォーサイスの比較的新しい作のようです。なんせビン・ラディンが出てくる。
今回の舞台は旧ユーゴスラビアです。ややこしいですね。セルビアやらクロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナがどう絡んでいるか・・新聞や本の解説を読んだときは理解しているのですが、すぐ忘れてしまう。要するに、ゴタゴタしている悲しい地域。
ま、その地域でNGOのアメリカ人青年が殺される。で、彼の祖父は犯人をつきとめようとする。そのためには動いてくれるゴルゴ13が必要で、そのゴルゴ13がアヴェンジャー。
物語の背景なんてどうでもいいんです。超厳重警備の南国の要塞に、主人公(一応は)がどう忍び込み、どう計略をめぐらすか。その一点だけがテーマですね。
途中までは、なんかなー・・・という感じで読み進んでいたのですが、最後だけは驚いた。なるほど、そういう仕掛けだったのか。ま、達者なフォーサイスです。読んで損はしません。たぶん。