「パイレーツ -- 掠奪海域」マイクル・クライトン

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★★★ 早川書房

なんか記憶しているような、記憶していないような・・・マイクル・クライトンって、亡くなってたんですね。うーん、惜しいことをした。

で、クライトンのPCの中から発掘されたというのがこの」「パイレーツ」。ややっこしいストーリーはうんざりだけど海賊ものなら読んでもいいか。おまけに未読だし。すべてが傑作とはいえませんが、クライトンもので読み逃しがあるのは少し困ります。

ということで即効借り出して、即効読破。数時間で読み終えました。

けっこう良かったですね。クライトンの特徴と思いますが、細部がいい。総督がどうやって歯を磨くとか、英国から送り込まれた女囚にとって木綿の服がどんなに豪華な感触だったか。ジャマイカがどんなに汚い街だったか。ま、そういうこと。

展開はやけに派手です。さては最初から映画化を狙った代物かな。バッタバッタと効率よく殺すし(もちろんスペイン兵とかスペイン側の船員)、イングランド側の連中(海賊。かっこよく言えば私掠船)はスーパーマン揃いで、いわば七人の侍ですね。

で、出てくる女連中はみんな船長に好意を持つし、我が儘そうな総督も、後半になると妙に行動派でものわかりがいいし。

オトギバナシですからね。オトギバナシとしては、なかなか面白うございました。


あっ、そうそう。故あって「告白」(湊かなえ)も読了。本屋大賞とかいうやつです。ブツブツ言いながら、でも先が気になって最後まで一気に読みました。読ませる力があるんでしょうね。ただ、結末はちょっと???でしたが