★★ 文藝春秋
筑摩世界文学体系の史記は、やはり挫折。それなりに拾い読みするには面白いのですが、字が細かくて疲れます。トシくってから読む本じゃないですね。
大昔の筑摩の全集、なんか3段組もあったような記憶ですが、そうだっただろうか。戦争と平和とか、たしか3巻くらいあって、受験あけの春休みに読みふけっても1週間はかかったような。読了して数日は頭がボーッとしていました。
で、懲りずに(うん、懲りないなあ)今度は「韓非子」。やはり安能本です。
論語やなんかに比べると韓非子は合理的で、ま、近代的マキャベリズム。人間に夢を抱かない。性悪でも性善でもなく、堯舜の世を理想化もしない。孔子の弟子たちから蛇蝎のように嫌われたのももっともです。
そう悪くはなかったですが、でも安能本ってのは、疲れます。疲れてばっかりですね。
唯一面白かったのは、孔子が何かで焦り狂ったとき、主君の前なのに階段を左右一段ずつ登ったということ。不作法のキワミらしいです。通常は一段ごとに足を揃えてから、またおもむろに一段上がる。
そりぁ、悠長な時代だったんですね。主君のすぐ後ろを(接近して)登ってもいけないらしいです。こうしたルール違反をすると、すぐ首チョンになるから古代中国は怖い。