★★ 河出書房新社
短中編集です。ウィネベーゴって、なんかインディアン族名みたいだなと思ったらやはりそうだったようで、Winnebago。ん? インディアンってのは差別的な言い方になるのかな。
言葉は難しいです。エスキモーはいかんということで、イヌイットと覚えたら、これもまた違うとか。カナダではイヌイット、アラスカではエスキモーとか書いてるところもありますが、これもはて・・。で、インディアンではなくネイティブアメリカンが正しい? トム・ソーヤーに出てくる「インヂャン・ジョー」という男、単に訳者のセンスが古いのかと思ってたら、どうも「インヂャン」は蔑称らしいです。知らないことって多いです。
で、ウィネベーゴってのはキャンピングカーというか、モーターホームというか、中で暮らせるようなでっかいクルマらしい。日本ではあまり流行ってませんけどね。アメリカ映画なんかではよく見る。そのモーターホームが消えさって(インディアン部族の絶滅にもつながる)、ついでに犬の仲間も絶滅する近未来・・がコニー・ウィリスの中編の舞台。
表題の「最後のウィネベーゴ」、けっこうシリアスなストーリーです。コニー・ウィリスらしいドタバタ要素があまりない。なんとなく余韻の残る中編でした。