システムイメージ実験&クローンディスク作成

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いまデータバックアップ用に使っているドライブは80Gと手狭で、しかも買ってから年月が経っています。ま、古くってもバックアップ用ドライブが先に死ぬ分には痛痒ないんですが、もしシステムドライブ(Seagateの500G)が先にお陀仏になると、このバックアップドライブに退避してあるデータしか復活できないことになります。

drive1.jpg


現状はこうです










必要になりそうなものはたいてい仕舞ってあるんですけどね。でも完全に全部というわけではありません。再インストールに必要なアプリ類も可能な限りハードディスクにいれてあるし(お皿からインストールするのに比して非常に快適になる)、このバックアップもとっておきたい。古いゲームなんかのイメージも入れてある。しかもWin7のシステムイメージを格納してあるので、どうも余裕がない。気になっていました。

で、今回たまたま同じSeagateの500Gを手にいれました。理由? 安かったからです。

2枚の500Gドライブ(なんとリッチな!)で、なんとか便利なバックアップ態勢を作れないだろうか。トラブルになった際、また最初からインストールなんかしなくても即座に移行できるような環境は作れないか。そんな動機でWin7のシステムイメージ・バックアップを調べてみたりテストしてみたりしたわけです。

けっこう疲れました。いろいろやりましたが、結論。

2枚のドライブでは完全な環境は無理。快適さを求めるなら3枚ないとダメです。

・ドライブ1 現在使用中のシステムディスク、データディスク
・ドライブ2 システムに使っているドライブが物理的に壊れた場合のバックアップドライブ
・ドライブ3 交換してシステムディスクにするための別のドライブ

本当は「バックアップ・ドライブ」をそのまま「新規のシステムドライブ」に使えるといいんですけどね。でも、ダメでした。

しかし、買ったばかりなのにまたもう一枚買うのはアホみたいな気がする。うーん、簡単にいうと3600円を惜しんだわけですな。

たとえばバックアップ用ドライブの「F:」にシステムイメージを仕舞っておく。このF:ディスクは余裕があるので、必要なデータ類もたっぷり入れておけます。で、現在のシステムドライブ(C: D:)が壊れたら、E:の部分にシステムを転送する。つまり「同じドライブの後方に格納したシステムイメージで、前方の空き領域にシステムディスクを作る」という方法です。

drive2.jpg



こんな形を構想しました








空きスペースは前と同じ、または大きくないといけません。それを承知していたので、わざわざ同容量の500Gにしたんですが、無意味でした。つまり「システムイメージの回復」の場合、以前のドライブとまったく同じパーテーションを切り、しかも新規の「D:」はフォーマットされてしまいます。回復操作の途中に出現する「既存のすべてのパーテーションを削除し・・・」という部分のチェックを外せればいいんですが、これがグレー文字になっていて外せない。で、自分で自分を消すことはできないので、エラーです。

他の古い専用ドライブにシステムイメージを仕舞っておいて、そこから回復作業を行っても、やはり新しいD:ディスクは削除されます。何がなんでもドライブ全体をフォーマットしてパーテーションを切り直して「新しいC:は復活」「新しいD:はもちろんカラッポ」という仕組み。

ただ、ネットを探すと「同一ドライブにシステムイメージを格納、復活」はできると書いている人もいます。変だなあ・・と更に探したらこんなサイトを発見しました。ずごい。超詳細です。Z80の組み立てキットなんか作っている会社らしいです。(Z80、たしかザイログの8bit CPUですよね。もちろん触ったことはないですが、名前くらいは知ってました)

で、このサイトの検証によると「同一ドライブでの回復」ができるのは、その「ドライブにWin7が生きている場合だけ」だとか。つまり親切なOル・ゲーツさんは「システムがちょっと変になったとき、同一ドライブに仕舞っておいたシステムイメージを使って修繕できるように」とお考えになったような雰囲気です

で、そうじゃなくて、Win7システムの存在しない場所に新しくシステムイメージを使うような場合は、もちろん「何もないまっさらなドライブを使うにきまってる!」と力強く断定。

でもねぇ。システムイメージなんて使うのは、たいていシステムディスクが壊れかかったような場合だと思うんだけど。ま、そりゃウィルス感染とかいうケースもあるけどさ。

いずれにしても、みみっちく「C:ディスクだけ回復したい」「D:ディスクの中身は残しておきたい」という要望があるなんて考慮してくれなかった。

そんなら・・ない智恵をしぼってと考えたのは、とりあえずダミーでシステムを回復したドライブを作っておく。つまり「E:ディスク」にシステムを作成しておいて、カラッポになった「F:ディスク」にはまた懲りずにシステムイメージとデータ類をためこんでおく。これなら可能性があるんじゃないか。「生きているシステムドライブ」にシステムイメージを回復する形ですから、うまく誤魔化せるかもしれません。

と思ったんですが、さきほどのサイトでの検証では、この状態で新規にシステムイメージを作成すると「本来のシステム予約領域」+「システムディスク」+「ダミーのシステム予約領域」の3つがイメージ化されてしまうらしい。アホやなあ。つまり2つのドライブにまたがった複雑な形のイメージを無理やり作ろうとするらしいんですね。

なんか抜け道がありそうな気もするし、たとえばどこかに一回作ったシステムイメージを他にコピーしておいて、それを使ってナントカカントカとか。ありそうな気もしましたが、かなりややこしい。くじけました。はい。心が折れた

drive3.jpg

で、こんなふうな
構成になりました








でも、幸いなことにこのサイトで紹介されていたMaxBlastというツール。Seagate(旧Maxtorを吸収)のハードディスクユーザなら使えるらしい。かなり強力なデータバックアップツールみたいです。

で、ダウンロードしたMaxBlast、使ってみました。日本語版もあります。いろんな機能があるようでしたが、試したのは「完全クローン」機能。スムーズには運ばず、何回か失敗もしましたが、結果としては、うまくいきました。やったのは「システムのあるドライブをまるごと別のドライブにコピー、クローンを作る」という作業です。

途中、うまくコピーしたはずの新ドライブがうまく立ち上がらなかったりもしました。これはログインパスワードの部分がひっかったらしい。サイトに書かれているとおり「control userpasswords2」を実行して元システムをログインパスワード必要なしにしたら、スムーズにクローンができあがりました。

中日電工さん、ありがとうございました。感謝々々です。

これでWin7ドライブが2セットできたわけです。とりあえずは同一内容ですが、予備のディスクにはどんどん更新されたバックアップデータを蓄積できます。どっちのシステムを立ち上げるかはBIOSで決める形になりますが、ま、大丈夫でしょう。

そしてもしC:ドライブが壊れたら、SATAケーブルを引っこ抜いて、すぐさま新システム(現状ではG:)を立ち上げればいい。1分で入れ換えられます。もちろん後半部のディスクにためこんだデータはそのまま使用できます。

もちろん念のため、新ドライブだけでの立ち上げも試してみました。今のところ問題ないようです。うーん、満足。時間もかかったけど、かなり嬉しいです。

マイクロソフト謹製のシステムイメージ、いかにも使えそうな雰囲気だったし、メディアや評論家の先生がたの評判もよろしかったみたい(ま、当然か)ですが、案の定、イマイチの詰めが甘い。惜しかったなあという漢字感じです。

謹製製品、そういうものがけっこう多いですよね。(この会社のソフトで好きなのは、正直いってエクセルだけかな。あとはほとんどが「えーい腹の立つ」という代物ばっかりです。特にWordとIEは大っ嫌いじゃ)