「生物と無生物のあいだ」 福岡伸一 &台湾への旅

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seimei.jpg★★★★ 講談社現代新書

子供のスケジュールにあわせて台湾旅行。ほんとうはベトナムあたりに行こうかとも思ったのですが、いろいろ考慮の末、無難なところに決めました。

で、バッグに入れていったのが、読みかけのこの本。たまたま新聞の書評を見て、面白そうと思って買いました。ただし家内も前に買ったらしい。気がつかなかったなあ。それどころか子供も買っていた。3人揃って同じ本を買うなんて、ダブリのダブリ。もったいない。

たしかに文章は品があり詩情がある。上手い。科学者にしては少し上手すぎて損をしているくらい。上手な文章というのは、ともすると逆効果にもなりかねませんからね。そのスレスレのところで、ま、論理的な記述にも成功しているようです。ナントカ賞をとって何十万部のベストセラーになったのもうなづける。

ま、内容はご存じのとおり、生物が生物であるというのは、何によるものなのか、というお話。波打ち際の砂の城やジグソーパズルのアナロジーを使った「動的平衡」という説明は納得しました。なんといっても文章が論理的かつ品位があるので、頭にスーッと入る。

lonchang.jpgただし故宮博物院から台北の龍山寺というところへ乗ったタクシーで、眼鏡を落としてしまった。シニアグラス、老眼鏡です。助手席に座って、お金を払う際にバタバタして、持っていたのを落としてしまったらしい。

龍山寺。ここで落とした

これは困りました。眼鏡がないと本も読めない。レストランのメニューも読めない。実に不自由です。仕方なく目についた眼鏡屋にとびこんで安物を購入。たしか200元、だいたい600円程度ですね。これを使って残りのページを読んだ次第です。早朝のホテルのだれもいない喫煙室で、コーヒー飲みながら、タバコ吸いながら読み終えました。

こういう喫煙コーナー、通常は飲み物持ち込みは禁止かもしれませんが、でも「禁止」と書いてなかったから遠慮せず持ち込みました。コーヒーも「どうぞご自由に」という雰囲気でロビー回廊の片隅のテーブルに置いてあった代物です。これも「どうぞ」とは明示的には書いてなかったけど、ま、雰囲気的には「フリー」です。海外ではいろいろ自分なりに判断しなければならないことが多いですね。

いれてから時間がたっていたのか少し苦かったけど、けっこういい味のコーヒーでした。

はい。タバコに関しては、台湾、喫煙者に辛い状況になっています。