× 早川書房
クラークもトシくってからはどうかな・・と心配しながら開始。そもそも共著に面白いものはないですね。でも今回はクラークとフレデリック・ポールだし、ひょっとしたら・・と期待。
場所はもちろんセイロン、今ではスリランカですか、そこの大学に通う数学狂いの学生が主人公。よせばいいのにフェルマーの定理にとりついてしまって。しかも宇宙の果てに生息する超越の意志があり、その連中、地球の将来に危惧をいだいて(ありゃ暴力的な連中だ。みんなが迷惑するぞ)、さっさと始末しようと計画し・・・。
はっきりいって駄作。クラークの良さがなーんにもない。かといってフレデリック・ポールの軽妙さは完全に空回りして田舎芝居になっているし。3分の1ほどガマンしましたが、ついに投げだしました。
教訓。やはり共著に良いものはない。どんな大家でもモーロクしてからの本はダメ。井上靖しかり、丹羽文雄しかり。水上勉は読んでないから知らない。まして風合いのちがう老骨二人がいっしょに書いたものなんて、手にするもんじゃありません。
追記
思い出した。老残劣化の代表格といえば武者小路実篤か、前からそうだったけど晩年の文章特に酷かった。ついでに筒井康隆もよせばいいのに朝日で酷いものを連載していました。これも恥ずかしいくらい。若いころはセンス、悪くない人だったんだけどなあ。