いやはや。状況はガラリと大変化。昔の常識なんて、なーんにも通じません。
ひたすらデカい
まずCPUファンが巨大化してますね。小さいのでも9cmファン、12cmが一般的で、ひどいのは14cm。14cmなんてのを小さなマザボに乗せたら、ほとんど隠れてしまいます。「マナイタ」という言葉が掲示板で使われてましたが、たしかにそうだろうなあ。(※)
※マナイタの意味、ちょっと違うみたいですね。勘違いだった
おまけにトップフローではなくて、サイドフローが全盛。でかいので風をソヨソヨと吹かせて、そのままリアの排気ファンで送り出してしまおうという設計らしい。サイドフローで12cmファンの場合、要するにマザボから垂直(実態は横)にグイッと伸びるわけです。マザボ上のパーツと干渉させないためでしょうが、足元をスカスカにして3本とか4本とかのヒートパイプを延ばし、フィンの中を通す設計。そのため12cmファンだとだいたい高さ160mmぐらいが標準らしい。足元のアキ+12cmファン=16cmということですね。
ふーんと納得して、ふと自分のケースの横幅を計ってみました。どのくらいまで出っ張るか確認しておこうと思ったわけです。
なななんと、ガガーン! 入りません。買った当時は余裕たっぷりの大型ミッドタワーだったはずですが、横幅はだいたい19cm。しかしマザボの裏にいろいろスペースをとってるためか、マザボ表面からの実測ではなんと155~160mmしか余裕なし。とうぜんCPUソケットの厚みもあるんで、要するに160mmクーラーは入らないわけです。
「余裕の150mm高さ」なんていう少し小ぶりなサイドフローでもたぶんダメです。なんとか入るかもしれないけど、入ってもギリギリ。まんいち横板に接触なんてしたら、かなり悲惨です。きっと横板がブルブル振動するでしょうね。桑原々々。
そんならトップフローか・・と思ったわけですが、これも大きくて重いトップフローだと高さが140mmとか150mmある。ファンと横板がこんなに近くては、かなり苦しいです。十分な吸気スペースがない状態では効率悪いでしょう、きっと。
こんなふう縮尺で画像を置いてみたり。
でも正確じゃないんだよなあ。
ほんと、数mmズレても大問題。
(トッププローの例)
でも正確じゃないんだよなあ。
ほんと、数mmズレても大問題。
(トッププローの例)
9cmサイドフローか12cmトップフローか
うーん、そうなると小型のサイドフロー(9cmファン)か、あるいは高さのない12cmトップフロー(せいぜいで10cmとか12cm程度だろうなあ)しか選択肢がない。
もちろん、風量としては12cmが大きいです。たぶん9cmの1.5倍くらいはあるはずです。しかし調べてみると、効率ではサイドフローのほうが良いらしい。たしかにね。風が乱れずスーッと抜けます。その代わりトッフプローはマザボ上に吹き散らすので、チップが熱くならない。それもそうだろな。うーん、悩ましい。
しかも、です。さらに調べてみると、メモリとの物理的干渉という問題がある。そうか、それで足元をスカスカにしたデザインになってるんだな。でも気を使って設計してるのなら、たいていのマザーボードには取り付け可能なんだろう・・・と思ったら、甘い!
かなり衝突しています。そりゃ世の中にマザーボードはうんとこさあるし、デザインもいろいろ変化している。すべてのマザーボードに合うようなクーラーを作るのは難しいんだろうな、きっと。
ちょいと調べてみるだけのつもりでしたが、なんというか、奥が深い。あるいは実態がグチャグチャになってる。要するに、なかなか判明しないのです。使っているマザボ(かなりポピュラーなはず。ASUSのP8Z68-M PRO)でメモリが干渉するかどうか、これが正確には分からない。
コルセアメモリはなんでこんなに背が高い・・
おまけに差しているメモリはコルセアの背の高いやつです。たぶん高さ5cm以上はある。通常のメモリやロープロファイルなら問題なくても、コルセアの場合はどうも物理的に当たりそうな雰囲気で、こうと知っていればわざわざコルセアにする必要もなかったんですが、考えなかったなあ。
結論。要するにわかりません。メーカーや販売店が詳細な寸法を公表してくれてると安心なんでが、これがないです。唯一、韓国のどこかだけはソケット中心から端まで距離とかも出してました。偉い! しかしほかは全滅。図面がいいかげんです。
もちろん写真はあります。でもしょせんは写真。ちょっと撮影角度が違うとギリギリのところのキッチリした寸法は判明しないです。ほんと、メモリの1番スロットは諦めてもいいですが、2番が大丈夫かどうか、それさえ自信が持てない雰囲気です。うーん。
ま、いちおうはサイドフローなら9cmファンで奥行き(フロント方向からリアまで)のあまりないものなもの。トッフプローなら高さ10cm程度の12cmファン。なおかつ可能なかぎり重量のあるもの、と決めています。デザインもあるでしょうが、力まかせで行くなら結局はフィン(ラジュエータ)の質量ですね。そんな気がしています。
それにしても、なぜ高さ140mm程度の12cmサイドフローがないんだろ。フィンのサイズだけなら問題ないはずですが、おそらくファンを下げるとメモリと干渉する・・と恐れてるんでしょうね。
ファンの設置場所をオフセットにして、メモリとの間隔は余裕をもたせる。その代わりギリギリまで下げる。お尻のほうはなるべく上げ気味にてし伸ばす。こんなデザインのものが、一つや二つはあってもおかしくないんですが。
THERMOLABというメーカーの「TRINITY 2011」。かなり私にとって理想的です。ただ惜しむらく無理してネジ穴に互換性のない14cmファンなんて使ってるし、そのせいで高さも150mm。最初から12cmファンで、ついでにもう1cm低ければパクッと買うんですが。
難しいものです。