★★★ 木楽舎
超売れたらしい「生物と無生物のあいだ」を、少し平易にしたような本です。文体はあいかわらず論理的かつ詩的です。
一貫しているのは、生命は流れのなかの「よどみ」のようなもいのであるという「動的平衡」の視点。読んでいて楽しい本でしたね。
面白かったのは、コラーゲンを摂取してもコラーゲンは体内に取り入れられないというお話。もちろん皮膚に塗っても意味ないです。せいぜいで保湿作用くらい。当然なんですが、それをヤケにはっきり書いている。こんなこと書かれると困る会社が多いでしょうね。
栄養関連にしても「何かを食べよう」とするなということ。むしろ「食べないこと」のほうが体には有益かもしれない。プラスすることよりマイナスすることのほうが実際的である。
少し意外だったのは「遺伝子組み換え」の食品に対する危惧。ようするに「結果のわからない新しい技術を信用するな」ということでしょうか。これも十分に納得しました。