★★★ 集英社
新しい本です。大震災とか原発事故の記述もありますが、もちろん単なる仕掛けの材料のひとつ。坂東眞砂子のテーマはいつだって「田舎」と「因習」と「伝奇」ですわな。
定年退職した夫婦が東京から高知の山奥の更に山奥へ移転してきます。亭主は焼物をしたり、奥さんはブログを書いたりハーブを育てたり。ありそうなスタイル。
で、亭主のつくった焼き窯をキッカケにして、いろいろ始まります。大昔からの公道というか、村の道。それが現在の土地区画とはまったく一致していないのが問題なんですが、とにかく人の敷地だろうがなんだろうがまっすぐ通っている。昔の区画図で赤く塗った線なんで通称が「赤線」。おまけにここの赤線は怪しげな神社へと通じる赤線。
で、都会もんは何も知らないので、その赤線の上に窯を作ってしまった。大変じゃあ・・・。
ということで、どろどろと開始。ミステリーみたいなものなので、詳しくは書けません。