「天狗小僧魔境異聞」坂東真砂子

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★★ 文藝春秋

tengukozou.jpg神隠しの子供が平田篤胤の拾われたが、実は異能の持ち主。天狗小僧です。その能力というのは時代を下って旅することができるというもので、ときどき幽霊みたいに未来をさまよってきては篤胤にご報告する。

要するに江戸後期の知識と感覚で20世紀、21世紀を見たらどうなるか・・ということのようです。

薄い本の前半はなかなか面白かったです。後半はなんか思い入れが加わってきて興ざめな部分もあり。そうそう。カタカナをいっさい使わずに現代社会を描写するのがどんなに大変かという点は面白かったです。たとえばソーラーハウスを何と表現したらいいか。自動車をどう描くか。そのへんは面白かったです。




「鬼に喰われた女 今昔千年物語」坂東真砂子
★★ 集英社

oninikuwareta.jpgこれも薄い本。平安の怪奇妖怪を描いた短編集ですね。

ま、悪くはなかったですが傑作かと言われるとはて。