★★ 講談社
適当に借り出しました。ま、浅田次郎ならけっこう楽しめるでしょう。
最初の4分の1くらいはよかったです。若い中尉(だったかな)が反軍行為をしたってんで独房にぶちこまれる。ひっそり抹殺されるかも・・・と覚悟しているところに予想外の呼び出しがあり、なななんと勅命がくだる!
で、あとの3分の1は、張作霖が爆殺される1日のお話。中尉の視点ともうひとつアイアン・デュークなる特別列車の視点。こういうふうに視点を破天荒に変えるパターン、浅田次郎にはよくありますよね。あんまり好きではないんですが、この「マンチュリアン・リポート」でも、はて・・・という感じでした。
この「マンチュリアン・リポート」はやはり張作霖を主人公にした「中原の虹」の続編だそうです。大昔に読んだ「蒼穹の昴」は西太后でしたが、どうも「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」「中原の虹」「マンチュリアン・リポート」という順番になるらしい。
「中原の虹」なら図書館でよく見かけます。でもなぜかいつも2巻3巻4巻しかない。第1巻がないんです。いつも、ない。1巻がないんじゃ借りても仕方ないなあと手を出しかねていました。
で、ふと思いつき、ネットで図書館の貸し出し状況を検索。するとこの市の図書館には「中原の虹」がぜんぶで4セットがあり(人気あるなあ)、そのうち3セットはあちこちの分館に置いてあるらしい。で、肝心の本館はというと、1巻だけがない。2.3.4巻はあって「貸し出し可能」という状態になってる。ようするに本館の第1巻は誰かが借りたっきり返却しないで行方不明。あるいは状況不明で紛失した。
なるほど。そんなら予約を入れればいいわけです。1巻から4巻まで「貸してね」と予約しておけば、1巻をどこかの分館から都合してくれるんでしょう、きっと。1巻だけ消えた分館も困るだろうけど、ま、それは図書館の調達係が判断して、追加で買うなり買わないなりするんだと思います。