★★ 小学館
けっこう分厚い本。読み物ではなく、参考書、資料本とでもいうべきですね。
内容は応仁の乱から豊臣滅亡まで。英雄豪傑も地方の小領主もほぼ等価値に扱っています。あくまで「当時の世相や生活を知る」ことが重点なのかな。したがって決して面白い本ではありません。
ただ、ひたすら(ダラダラ書かれたのを)ダラダラ読み進んでいると、戦国が本当に下克上の世であることがわかる。誰が誰と戦争し、和睦し、また戦争し、勢力を蓄え、あるいは没落し。守護代が大名になり、それがまた家来に殺され、将軍は京から逃げ出してはまた雌伏して再起をはかる。これの連続。
大軍が衝突したり派手な城攻めなんてめったにないです。それぞれの領主たちは百姓対策に智恵を絞ったり、文句をいう家来たちをなだめたり、成敗したり、逆に暗殺されたり。百姓も百姓で税金逃れに奔走したり、仲間を裏切ったり、土地を手放したり。要するに、みんなそれぞれの「日常」があった。けっこう退屈な日々。
厚いのを読み終えて、なるほどね・・・というのが感想です。読まないよりは読んだほうがいい・・という一冊。