急に冷え込んできました。新聞とりに下へ降りるだけで体が冷えきってしまう。まるで冬みたいです。
フィリピンのレイテ島はものすごい台風に襲われたみたいです。風速90m。タクロバンとか、あのへんの地名を新聞で見ると、大岡昇平さんのレイテ戦記を思い出します。あの本を読み通すには、ある程度レイテ島の地理概念がないと無理。地図と首っ引きで読み進めた記憶があります。
で、最近は変な天気が続くわねと家人と会話。地球温暖化のせいかしら。
温暖化、人為的な影響もたしかに大きいような気がしますが、でもそれだけじゃないでしょうね。たぶん大きな地球規模の気候変動の流れがあって、可能性としては、人間の作った炭酸ガスがそれを加速しているかもしれない。加速しないほうがいいには違いないんですが。
なんかの本で、そのへの解説を読んだことがあります。もし人為的な二酸化炭素発生が主原因なら、19世紀初頭あたりの産業革命から変化の兆候が見られるはず。でもこの頃、世界は大幅に冷え込んだ。だから化石燃料の影響がなかったともいえませんが、必ずしもスッキリしたグラフにはなっていないみたい。
資料に残っていないだけで、地球は何回も何回も暖かくなったり冷えたりしてるようです。ごく最近でも、世界規模という実証はされていないけど中世温暖期(10~14世紀)というのがあったらしいし、その後の15世紀から19世紀半ば頃は小氷期。シャーロック・ホームズが徘徊していたロンドンは非常に寒かった。
そういえば中世のパリ、城壁の周囲が大雪に埋もれて、郊外から薪炭をはこぶ百姓が通れなくなり、市内は氷漬けになったとかいう記録があった。何で読んだんだったか。で飢えたオオカミの群れが(連中も食うものがなかった)壊れた下水道出口から城内に進入して、市民たちが大騒ぎした。シャンゼリゼをオオカミが走ったんだったかな。よほど寒かったんでしょうね。
ただしシャンゼリゼってのは、ちょっと前まではパリ中心部ではなかったと思います。たぶん、ちょっと外れた閑静な街。だからモンテクリスト伯がシャンゼリゼに邸宅を構えたと聞くと友人たちが意外性に驚く。雑踏の市街地ではないけど完全な田舎ではない。なるほど、さすが伯爵、素晴らしい趣味である・・。
話が飛びすぎるなあ。それはともかく、化石燃料の影響が甚大にしろ少ないにしろ、それとは関係なく地球は大きく冷えたり暖かくなったりしている。そのたびに海面水位も上がったり下がったりしてるんでしょうね。だから南洋のなんとか島が水没しそうだと聞いても、ま、仕方ないんでないかいと感じてしまう。
富士山だってそのうち爆発するだろうし、極冠の氷が溶けだすこともあるだろう。日本の傾斜地に建てられた家なんて、みんな危険です。これから数百年レベルではすべからく崩れるでしょう。抵抗できないエントロピーの増大。
裏日本の海岸っぺりに住んでいたことがあります。あっちはあんまり海岸(の砂浜)がありません。古老に聞くと、数十年前までは砂山が2つ3つと連なっていたもんだ。それがどんどんどんどん浸食されてきて、もう最後はテトラポットで防ぐしかなくなっている。テトラポットがズラリと並んだ海岸はあんまり綺麗なもんじゃないです。
大昔のアフリカ北部は豊かな農耕地だったらしいし、レバノンのあたりも緑したたる地方だったらしい。それが何世紀かたつとみーんな旱魃化して、荒れ地になる。アフリカ北部、中東、パミール高原・・・と続く地球の乾燥ベルト地帯、みーんな同じ原因・理屈で水不足になったとは何かで知りました。面白いなあとその大気循環モデルを記憶したつもりなんですが、すぐ忘れてしまった。どういう理由でそうなったんだったか、もう何も覚えていないです。
うーん、読み直すとぜーんぶ無駄話ですね。何か言いたいことがあったんですが、何を書くつもりだったかも忘れてしまった。ま、いいか。要するに今日は底冷えする。