冬は星座がよく見えます。たいして詳しくないものの、オリオンくらいは見分けられます。腰の部分の三つの星を探して、それから巨人の肩に該当する赤っぽいペテルギウスを探す。そしてそこから下がって青白いシリウス。冬の大三角のもうひとつは何だったっけ。えーと、プロキオンですか。
ところがベランダから眺めてると、どうも変なんですね。記憶にあるきっちりした三角がうまく作れない。東の空を向くと左(少し北東)側にずいぶん目立つ赤っぽい星があるんです、位置的にはふたご座のポルックスですが、こんなに明るいはずがない。かといってプロキオンと決め打ちすると三角がゆがんでしまう。これを含めて無理に正三角形を作ると、青白いはずのシリウスが赤い星になる。このところ夜空を見るたびに妙だなあと思っていました。
ある日、これは惑星かもと気がつきました。なるほど、そんならわかる。やけに目立つ星なので、ま、順当に考えて火星か木星。どっちかでしょうね。でも火星はもっと赤色が強かったような。すると木星か。調べてみると1月中旬ならドンピシャこの位置でした。大当たり!
ちなみに木星は-2.7等星。プロキオンは0.4等。シリウスは-1.5等。ペテルギウスは0.4等だけど視直径が大きい。で、木星を見てからシリウスに目をやると、たいして明るく見えないんですね。これ、本当にシリウスかなあ?と迷いが生まれると冬の大三角が壊れてしまう。
そんな理屈でした。些細なことですが、自分なりに解決してかなり嬉しい。