盗難品だったらしいです。44年前に英国で盗まれて、それが何故かイタリアの国鉄車両の中に置き捨てられていた。ガラクタだと思った国鉄はその後競売に出し、自動車工場の工員だった男が買った。価格は現在価格にすると23ユーロくらい。3000円前後ですか。
自宅にずーっと飾っていたんですが、息子が疑問をふといだいて何でも鑑定団(みたいなもんでしょう、きっと)に出してみたら、あらら、本物だった。
たぶん15億円は下らないそうです。
こういう話、けっこういいですね。その爺さん、もちろん当時は若かったんでしょうが、いかにもゴーギャンふうの贋作に3000円を出す気になった。かなり大きな絵みたいです。
きっと掘り出し物と思ったんでしょう。けっこう気に入ってずーっと飾っていた。3000円で手にいれたけど、きっと才能ある(不遇の)絵描きの習作かなんかで、きっと5万くらいの価値はあるんじゃないか。ひょっとしたら10万か。どっちにしても好きな絵なんだから、大事にしとこう。
勝手な想像すると、何回かは奥さんに「この大きな絵、邪魔だから捨ててよ!」とか言われたこともあるでしょうが、そこは頑固に抵抗した。
所有権がこれからどうなるかは不明。どっちにしてもタダで没収はされないでしょうが、まるまる儲けにもならない(そもそも盗まれた人がいるんだから)。楽しい話でした。
こんな絵らしいです。
「テーブルの上の果実あるいは静物と子犬」
「テーブルの上の果実あるいは静物と子犬」