独眼竜政宗の再放送 第6回 侍女成敗

これも素晴らしい回でした。

三春から姫様お付きで来ている村岡、特にセリフで説明はしていないものの、どういう立場でどういう考えを持ったかがストートにわかります。役者さんの名前は知りませんが、巧い。刀で刺されても血が流れないのはナンですが、当時のNHKの方針かな。

西郷輝彦の片倉小十郎も凛々しいです。馬上姿がいい。立ち居振る舞いがきれい。特筆ものは例によって三春と伊達の重臣同士の話し合いですね。どうして侍女を成敗したか非常にややこしい事情なので、ちょっと弁解したからすんなり許してもらえるわけもない。最近の大河なんかだと、主人公が理解不能の心情的主張を大声でわめくとすぐ「さすがじゃ・・」とかなんとか、簡単に手打ち(お手打ちじゃないよ。解決のほう)になってしまう。安易。

dokuganryu2014.jpg独眼竜では時間をかけてきっちり話し合いの過程を見せてくれます。両方が頑固に言い合って、そこに片倉小十郎が呼ばれて、琴の音が聞こえて、上手な役者さんたちが上手な芝居をして、なんとなく「こういう流れならしかたないか・・」という形で決着。山形勲さんがいい味を出しています。

幼い新婚夫婦の芝居だけは、ま、気恥ずかしい学芸会レベルですが、許容範囲でしょうね。ゴクミが可愛いから許す。

そうそう。密書をとりあげた片倉小十郎の人相風体。細かいのは忘れましたが「ナントカのナントカを着て革の馬乗り袴がどうたらこうたらの手槍を持った若い男」とか、きちんと説明するのも感動。手槍ではなかったかな。ま、こういう台詞、ここ数十年、ドラマで聞いたことがないです。