いよいよ決戦。奥州の覇者にならんとする政宗は、どうしても目障りな芦名勢を破る必要がある。その決戦、あんまり詳細部分はわかりませんでしたが、ま、芦名の当主がまだ若く、連合軍の結束が堅くなかった。で、裏切りをキッカケにして総崩れ。
破れた芦名が城を逃れる場面で、兵士たちに混じって女中たちも必死で走っていたのは珍しいです。置いていかれたら最後。そりゃ足弱とはいえ命をかけて必死に逃げます。ただ、あんまりドラマでは見ないシーンですね。悲惨になってしまう。
ここにいたるまでのあちこちの戦いでも、たぶん政宗はけっこう「なで斬り」を実行していたと思うのですが、それを強調しすぎると政宗が英雄ではなく鬼になってしまう。かなり省略してるんでしょう。
そうそう。最上の義光アニキが例によって立て膝スタイルで、妹にゴソゴソ入れ知恵してました。こんなんじゃ、秀吉に睨まれるぞ。気をつけろ。お東様も何か心するところがあったような様子ですね。これが毒饅頭(?)につながりそうです。
てなことで政宗はめでたく勝利して、米沢から会津黒川城に入りました。井の中の蛙とはいえ最高のいい気分です。井戸の外がどんな状況か。ちょっと心配で恐いけど、ま、まだ余裕はあるだろ。目をつむっておこうぞとタカをくくってます。
考えてみると伊達政宗、ずーっとタカをくくりっぱなしの前半生ですね。当時の言葉だと「横着」とでもいうんでしょうか。静かにしていたほうがいいと知ってはいても、目の前に機会があるとつい手を出してしまう。今回の惣無事令違反にしても、小田原遅参にしても、上杉や南部との間のゴタゴタにしても、とにかく欲が先に立つ。
それなのに始末もされず、危険な軽業しながらずーっと生き長らえた。生き残るっても英雄の条件ですわな。
追記
仏間(?)にあつまって心配げな米沢の女衆。そこへ勝利の知らせが届いて大喜び。戦闘の背景として、こういうシーンもいいですね。オチャコがどさくさに紛れて吉報の使者(前に縁談のアレではないよね)にとびついたのはサービスで笑えました。