伊達成実は前回で伊達家中を出奔したはずなのに・・と思ったら、それは暫定失踪。この回でほんとうに消えてしまいます。このへんの実際の経緯はあまり明快ではないようですね。なぜ出奔したのか、妻子は本当に死んだのか、などなど。
それはともかく、太閤お下がりの香の前が妊娠。なぜ政宗がこの女を正式の側室にしなかったのか説明はありませんでしたが、やはり太閤お下がりというのがネックだったんでしょうね。沽券にかかわるからなのか、それとも対徳川ではばかったのか。
Wikiによると政宗との間に子供は3人生まれ、長女は原田家に嫁いだ。そこで産んだのが宗輔。例の伊達騒動の原田甲斐です。そうすると原田甲斐ってのは、非公式ではあるものの政宗の孫ですか。公式には茂庭綱元の孫で、そうすると、長生きした鬼庭いかりや左月斎の曾孫です。
ストーリーの本筋では、まず淀の方がじきじき石田三成の屋敷に出向いて、政宗を味方にしようとします。ちょいと色仕掛けふうに口説いたけど、まったく通用せず。その後ではなぜかお馴染みの浅野長政、石田三成など豪華キャストが揃って家康を問責します。そうそう、北の政所と淀の方の直接対決まである。難詰された淀の方は悔しさでバリバリと扇を破る。
このドラマの淀の方はずいぶん能動的ですね。重要イベントではわかりやすく主要キャラが動く。「史実が・・」なんてことは置いておいて、けっこう面白い設定でした。
石田三成が単なる悪キャラではなく、信念をもって堂々としているのが救いです。もちろん家康も威厳をもって嘘をつく。政宗もしっかり悪巧みしている。相州に逃げた伊達成実もプライドもって百姓していました。みんな堂々としていて、清々しい。
悪巧みしたり、侍女に手をだしたり、やりすぎて功臣の妻子を殺したり。政宗も多少反省はしているものの、面と向かって責められると「オレは悪くない」「オレはやっとらん」と平気で白ばっくれる。
悪い虫をおこして嘘をつくことに関しては、政宗、まったく反省していません。ま、当然ですね。男には野心とコケンというものがあるんだそうで、穏やかな暮らしをのぞむ正室メゴさんは暗い顔です。