海外雄飛の壮大な夢を描いた政宗ですが、船はともかく肝心の婿である松平忠輝に逆風が吹き始める。幕閣にすれば油断ならない政宗と言動不穏の忠輝のむすびつきは要注意ですわな。忠輝、そもそもの最初から家康にあんまり好かれていなかったようです。、
で、なんですか、幕府の建造した大船が150トンとかいっていました。で、すぐ座礁。この後で政宗がつくった本物の三本マストの大船がだいたい500トン級だそうで、ケタ外れに大きいです。ちなみに幕末のペリー艦隊の旗艦だったフリゲート艦は2000~3000トンクラス。気になって調べてみましたが、太平洋横断の咸臨丸は600トン程度だったとか。
この回では大久保長安が最初から最後まで大騒ぎしていました。金に取りつかれた男、ついに運が尽きたということらしい。ドラマでは座敷牢で死亡という説をとっていますが、大往生という説もあるようで、どっちが正しいんだろ。どちにしてもこの頃の岡本大八事件とか大久保長安事件とか、謎が多いです。佐渡金山の産出量が減ったため、大久保長安の利用価値がなくなったという話もあります。
おそらく本質は、重臣だった大久保忠隣一派と本多正信正純親子の政争だった可能性が大。長安事件で大久保派は斜陽となり(その余波が大久保彦左衛門の鬱屈になる)、勝ったようにみえた本多派も増長を憎まれたのか最終的には没落します(宇都宮吊り天井)。
ま、それはともかく。悪賢い政宗も野望は野望として、愛娘と婿の行く末を案じて庭の築地をながめる。詠嘆する政宗に正妻が頭を寄せかけます。このドラマ、愛情表現として顔を埋める・・というパターンがとても多いですね。ま、今ふうに抱き合うわけにもいかないし。
そうそう。血気にはやる猪武者みたいだった伊達成実が、ずいぶん深謀遠慮になっていました。西郷輝彦と見間違えた。トシの功ですかね。