独眼竜政宗の再放送 第43回 ねこ、宇和島へ

和睦後の大坂城堀埋め作業は政宗担当ということだったんでしょうか。実作業はともかく、埋立責任者は本多とか大久保とかの旗本だろうと思っていました。このドラマでは政宗が矢面に立っていました。

それはともかく。契約違反にクレームの大坂方に対して、恥じることなく堂々とシラをきる政宗。埋めたてに文句があるって、ひょっとしてご謀叛の意図ですか?とか。ああいえばこう言う。イライラしている淀殿がいい芝居をしています。座敷をうろつきながら扇で御簾の房飾りをポンポン叩いたりして。とくに悪女でもなく、ふつうの女性。

長男に宇和島十万石が決まりました。関東東北の領地ならともかく南海道。遠すぎます。嬉しいというべきか悲しいというべきか、かなり微妙です。生母のネコ御前が(たぶん)最後の名演技。この秋吉久美子の側室、出始めからかなり自己主張の強い役柄設定でしたが、でもきちんと身分をわきまえている。正室に対しても無礼にならない程度、ギリギリに抵抗してきました。泣くにしても、座敷の外に出て人に見えないように泣く。節度というものです。

家康がかなり老け化粧でしたね。ワシが嘘を言ったことがあるか?とか、平気でのたまう。さすがの政宗も唖然とする。これが芝居なのかボケているのか、それはわからない。この時点で家康が秀頼を殺す意図があったかどうか、これも歴史の謎です。あんがい、殺したくなかったのかもしれない。あんまり露骨にやると、後世の評判が悪くなるし。

あるいは、秀忠に代わって自分が泥をかぶったという可能性もありますね。悪評は自分が負う。そのために大阪始末を急いだとか。

dokuganryu2014.jpgそうそう。酒のみながら「秀頼って大野治長の子だろ」と言う娘婿に対して、顔を赤くして政宗は怒ります。ちょっと前には自分が同じことを高台院に聞いてたのにね。大人ってのはそういうもんです。ダブルスタンダード。オレが言うのはいいけどお前が言っちゃいけない。政宗、しっかり大人の政治家になりました。

既に43回。あと6~7回ですか。残り少なくなってきました。