ベランダに出て空を眺めると雲がかすかに動いている。ほんの少しずつなんですが、感覚って不思議なもので、察知できますね。時折スーッと流れているようにも見えます。
で、左手の大きな雲は右に動いてるらしい。北風。で右の方の雲はというと、あれ、逆に北へ移動しているような気がする。そんな馬鹿な・・としばらく凝視しましたが、たしかに北風と南風。あまり確信はないですが、低い位置の雲は南に移動し、高い位置の雲は北に移動している。たぶん。
風が変わるとき、どんな具合になるのか。一方向に吹いていたのがピタッと止まって、それから逆向きに流れるものなのか。あるいは両方が混在して暫くゴタゴタして、そのうち整理統合されて方向が決まるのか。そういう潮目(風目かな)の変化の瞬間を見たことはありません。今だって、しばらく空を眺め続けていたら首が痛くなってきた。
十数年前、たしか沖縄の海辺のホテルのロビーで、そうですね、2時間ほど雲を眺めていたことがあります。家内と娘はエステか何かへ行ってたのかな。亭主はすることもないので、ロビーで時間つぶし。正面に海の見える大きなソファにどかっと陣取って、ひたすらボーッと空を眺めていた。
あれ、あんがい面白いものです。不定形の雲形が少しずつ少しずつ変形して、まとまったり散乱したり形をつくったり。それもすぐ崩れて流れていく。そんな変化の様子を見ているだけで、けっこう時間がつぶれる。雲の形って、かなり速く変化します。高い位置と低い位置で動きの速さが違うからでしょうね。一瞬たりとも固定されない。
空といえば、先日家人が外を見て「あの一つだけ明るい星は何か」と聞く。曇っていたせいか近視のせいか、その一つしか見えないんだそうです。えーと、その方向なら冬の大三角の左端あたりだから、なんだっけ、ペテルギウスでもないし、ベガでもないし・・とモゴモゴ。もちろん違いました。たぶん木星か金星。でも金星はたぶんこんな時刻には見えないはずだし、やはり木星かな。
なんのことはない、去年の冬にもまったく同じような疑問をいだいていました。たった一年前なのに、何も覚えていない。皆無。冬の東の空に輝くのは木星です。ほんと、トシです。