震災の後、手書きの壁新聞を出したところがありました。あれ、どこだっけ。なるほど、石巻日日でしたか。さすがに河北新報ではなかった。
河北新報社はいわゆるブロック紙です。けっこう大きな新聞社。例の「白河以北一山百文」に反発しての紙名だったそうですね。これは知りませんでした。
たぶん本社は仙台市の中心(だろう、たぶん)に位置するため、直接の大きな被害はなし。非常用発電機もあったからすぐ電気もついた。さすがです。組版サーバがひっくりかえって、しばらく苦労したけどたけど、ま、それもすぐに復旧。(その日の夕刊は新潟日報で組んでもらい、。あちこち回戦を迂回してデータを送ってもらったらしい)
暫くの間は家から電器釜をもちより、手分けして飯を炊いて女子社員が総出でオニギリを握った。みんな泊まり込みなんで、食事の手配が大変だったようです。もちろん海の近くの販売店もけっこう壊滅状態でした。取材車のガソリンもないし、販売店へ新聞を届けるのも時間がかかる。こういう場合、ロジスティック担当の総務が大変です。
食い物が不足するとみんなイライラする。もちろん取材もままならない。そもそも被災者に上から目線で取材することが正しいのかどうか、だんだん自信もなくなってくる。そもそも自分も被災者であり、報道者であり、恐怖におびえる個人でもある。難しい葛藤です。
とかなんとか、なかなか面白い内容ではあったんですが、うーん、読み物としてもドキュメントとしてもちょっとクォリティが低いというか、惜しい。なんですかね、サラリと書いているようで肩に力が入っている。申し訳ないですが、あんまり「高品質」ではなかったです。その意味で★は2つ。