「朱鳥の陵」坂東眞砂子

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★★ 集英社

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再読。たぶん、前は★★★にした思います。

日をおいて読み返しても評価の下がらない本もあるし、下がる本もある。「朱鳥の陵」の場合は、初回が仮に85点とすると、次は70点くらいに落ちた感じです。なんとも言えぬドロドロした濃密な霧が晴れて、ストーリーが明確になると、スッキリ分かりやすくなった分だけコクが薄らぐ。ま、そんな感じでしょうか。

主役(でしょうね)の太上天皇(おおきすめらみこと)の思考経路や行動の意味がわかってくる。その代わりに古代のおどろおどろしさが消える。再読して損したとは思いませんが、しいて読まなくても良かったかな。