「妖説太閤記」山田風太郎

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★★ 講談社文庫

電話機の液晶が薄れてしまって不便でしょうがない。誰からの電話なのかがわからないです。しばらく我慢していましたが、ついに諦めて新しく買いました。またおたっくすのファクス電話です。ファクスなんて年に一度くらいしか利用しないのですが、完全にナシとなるとそれはそれで不便。アマゾンで1万1000円程度。こういう製品、安くなりましたね。

最近の電話はうるさいです。登録してある番号だと「ダレソレさんからデンワです」としゃべりまくる。イントネーションも絶妙に奇妙で、かなり気分悪し。消音決定にすりゃいいんですが、取説読むのが面倒でまだやっていません。

前置きが長くなりました。で、受話器交換のため、PCデスクの陰になっている電話線や電源コードを抜く必要が生じた。ところがそのためには重たいデスクを移動させないといけない。これが大仕事でした。デスクの下には古い機材やらパーツ類、ついでに本なんかも放り込んであって、これをゴソゴソ整理していたら、まだ読めそうな本も数冊見つかりました

yousetsu_taikouki.jpgそういうややこしい事情で再読したのがこの「妖説太閤記」です。山田風太郎の色ものかと思ったんですが、あんがい正当派でした。ようするに秀吉の行動の原動力は「女」だった。

若いときからモテたことがないコンプレックス。美女にもてたい一心で陰謀策謀をめぐらし出世に励む。前田犬千代が信長の勘気をこうむったのも秀吉のせいだし、もちろん光秀が苛められたり本能寺に至るのも秀吉の陰謀。最初のうちは竹中半兵衛が猿回しの役を演じますが、そのうち猿がかしこくなって逆に猿回しになる。邪魔な半兵衛を始末して(理由は女に手を出すことを禁じられたから)、次は黒田勘兵衛が参謀になる。

上巻は清洲会議まで。そこそこ楽しめました。ここまで読むとあとはだいたい想像つくので、たぶん下巻は読みません。