図書館の棚にズラーッと並んでいたので2冊だけ借出し。
うーん、感想を書くのは非常に難しい。内容はもちろん想像通り。無力感というか、苛立ちというか。こういう国なんだな、日本は。
しかし冷静になって考えてみると、住民も村役場も県庁も国も、本当に悪い奴なんていないんです。みんなその人なりに(自分の限度なりに)努力もしている。仕事もしている。原発推進か反対かはともかく「こうしたほうがいいだろう」と思ったことをしようとしている。
ただし、みんなちょっとだけ保身を考える。自分の身が可愛い。前例にないことをして咎められるのを恐れる。「やれ! 責任はオレがとる」と言い切れる人は非常に少ない。ま、当然ではあります。たとえば国や県の指令を待たず、住民にヨード剤をのませる。ちょっと回り合わせが悪ければ、断行した人は本当に責任をとるしかないでしょう。責任といっても、単に職をやめればいいのか。そんな程度の責任なのか。結果的にうまくいっただけなのかもしれない。
なんやかんや、非常に気分の悪くなる本です。後味は最悪。でも仕方ない、くじけず巻4、巻5・・と読み続けなくてはならないですね。