兵馬俑をみてきました。
たまたま日曜だったこともあってか、上野公園のあちこちで雑技団とかダンスとか演奏とか、やっています。まだ寒いけど春の気配ですね。「風があって難しい・・」とか弁解しているジャグリング青年もいたけど、本音なのかわざとなのか不明。雑技団の連中なんて、たぶん稼ぎ目的と思うのですが、採算あうんだろうか。
会場もけっこう混雑。資料展示のコーナーと兵馬俑コーナーの2室に別れていましたが、資料展示のほうは人ごみの隙間からチラチラ見える程度。けっこう面白そうだったんですけどね。装飾品とか青銅器など、精巧なものがたくさんあった。これが紀元前のレベルだったのか。
中程にきれいな短剣も陳列されていて、ただし青銅ではなく玉製。中国って「玉文化」なんですね。金の産出もあったと思うし、特に西域では金細工に人気があったと思うのですが、中国で珍重されたのはあくまで玉だった。玉には何か魂でも感じられたんでしょうか。
日本に運ばれてきた本物の像は10体ほどのようです。派手な銅車なんかはレプリカ。その他にも数十体の兵士のレプリカもありましたが、こっちは作りがけっこうザツで、その他大勢の背景扱いかな。このザツな群像の背景が発掘現場の写真になっていて、ま、遠くから見ると立体的に見える・・はず。
像そのものはなかなかでした。弩を構えていたらしい立射俑とか跪射俑とか軍馬とか、かなりリアルです。こんなふうに写実的な感覚が当時からあったんですね。そうそう、弩(ど)のサンプル品もありました。かなり大きくて強そうな弓です。こんなのを構えた兵士が肩をならべてドスドス進軍してきたら、かなり恐い。兵士たちの顔もいろいろで、多民族編成だったようです。
始皇帝が没したのは紀元前210年頃です。しかし秦帝国は二代目が後をついで数年で滅びたはずなので、始皇帝の生前から用意していたんでしょうか。ちょっと調べてみると造成に何十年もかかったはずという意見と、いや一気に数年で作ったという説、両方あるようです。真実はまだ不明。
陳列品は色が完全に落ちたものですが、実際には極彩色だったらしい。色があったら印象はまたガラリと違ったでしょうね。というより、かなり不気味です、たぶん。