タイトル通りの内容ですが、うーん、中身がない。著者はどんな人物かと調べてみましたがワシントン大学環境森林科学部教授だそうです。専門は野生生物らしい。
それにしては脳のスャンだとか、反応部位の話とか、発声器官などなど解剖学的な解説も多い。かなり退屈します。要するにカラスはこんなに高度な脳を持っている。こんなに賢い。ま、それだけです。
出てくる賢さの例証も、あまり珍しくはないですね。日常みかけるカラスの賢さの報告例から適当にピックアップした程度に思える。拾った棒を曲げてフックをつくって、瓶の中の肉を拾うとか、犬の尻尾をつついてからかうとか、貝やクルミをアスファルトにばらまいて自動車に轢かせるとか。苛めた人間の顔をしっかり記憶するとか。
ま、平凡というか、新情報の少ない本でした。半分ほど読んだ時点で撤退。河出にしてはダメな本だったと思います。ん、河出って、ときどき酷い本を出してるような印象もあるなあ。その酷いほうの典型でした。