「真昼の心中」坂東眞砂子

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
★★★ 集英社
mahirushinju.jpg
まだ単行本になっていない小説が残っていたんですね。遺作かな。もう皆無かと思っていた。

短編集です。女主人公ものというか、官能物というか、けっこうあるパターンですね。語り手の女が愛欲ゆえにどんどん崩れていく。転落していく。特有のドロドロした粘っこい描写が特徴です。

そうそう。本寿院を主人公にした短編も収録されていますが「大河篤姫」で高畑淳子が演じた本寿院とは違います。篤姫の本寿院は13代家定の生母。こっちの本寿院は尾張徳川、3代藩主の側室で、第4代の生母。美人だったけど藩政に関与してみんなの憎しみを買った。性淫奔といわれ、さんざん悪口を書かれているらしい。

さらさらっと読み終えました。どれも達者です。