只見線から裏磐梯

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今年の夏休みのテーマは秘境・ローカルになったらしく、まず上越線・六日町へ。知らんかったんですが、十日町は上越線ではなくて飯山線(ほくほく線も)だし、なんとなく知っていた豪雪の津南もやはり飯山線。なかなか大変です。

で、初日は新幹線の湯沢で降りて、そのまま六日町直行じゃ時間が余るため、塩沢で途中下車。何といってないんですが、ま、鈴木牧之記念館ですかね。古い街道がきれいに整備されて、両サイドに立派な雁木が通っている。牧之通り。正しい方向の町おこしだと思います。

鈴木牧之というのは例の「北越雪譜」の著者です。たしか塩沢縮の仲買が家業だったと記憶しているのですが、何回も何回も江戸へ出ては山東京山、京伝兄弟など当時の文化人連中と交際している。

北越雪譜の刊行では京山がいろいろ世話やいてるようだし、ずいぶん金を使ったんだろうなあ。ほとんど身上潰したか・・・と思い込んでましたが、記念館のスタッフの話では鈴木牧之、かなりのやり手だったらしい。仲買だけでなく商売も盛んだったしなにより質屋が大きかった。夜も寝ないでしっかり遊びしっかり稼いで、継いだときより身上を大きくしたそうです。たんなる文化人の坊ちゃんではなく、すごい人だった。

夕方は六日町の「龍言」へ。将棋のタイトル戦なんかがよく開催される定番旅館です。近隣の豪商・豪農の古屋を移築してとかで、重厚な建築。派手さのない平屋で、廊下は延々と長いです。いい旅館でした。食べ物も地のものが中心で、炉端の遠火で焼いた魚がとくに美味しい。こういう焼き魚、やはり焼きたて熱々でないといけませんね。

夕食とっていたら何故か女将らしき人(だれが見ても女将)が闖入してきて、いろいろ面白い話を披露したあげく濁り酒の銚子を置いていきました。八海山のナントカカントカ。これは美味しかった。あまり飲まない家人もすっかり気に入ったらしく、帰りの売店で探していたようです。

翌日は小出まで出て只見線。ひたすら山の中ですね。途中の線路途絶部分でバス中継があり、その後は延々と只見川に沿って電車が走る。水量の多い立派な川です。ちなみに只見川は阿賀川(阿賀野川の会津部分)にそそぎます。そうそう。今回は行きませんが、新潟県に入ったあたりからの阿賀野川は堂々たる流れで、平行して走る磐越西線からの長めはすばらしいです。余計なことながらお勧め。

urabandaikogen.jpgで、東山温泉に泊まり、ま、これはさして感動もなし。翌日は猪苗代まで出て、ホテルの送迎で裏磐梯へ。チェックインには早いので、ホテルからバスでちょっと下ってから五色沼のハイキング。3キロくらいとのことでしたが、1時間半くらいはかかりました。泊まった裏磐梯高原ホテル、プライベート湖もあり、きれいなホテルでした。軽井沢みたいな雰囲気。宿泊客は常連ふうの老夫婦が目立ちます。
(写真の奥正面は磐梯山。湖は弥六沼)