荒天の新潟

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日頃の素行がよくなかったのか、新潟の旅ではひたすら雨に祟られました。はい、難行苦行。

初日、新潟に泊まった夜は久しぶりに兄弟で集まり、地元の三兄にご馳走になる。懐かしい顔も見たし食事もよかったんですが、外は寒かったです。夕方には季節外れの霰(あられ)も降ったし。

で、翌日も冷え込んで雨模様。古町あたりを散策と思ったけど、ずいぶん変化したんですね。曜日もあるんだろうけど、中心部にもけっこうシャッターが目立つ。あきらめて、予定を早めて各停に乗り、さっさと村上へ。新潟駅には「新潟から新型へ」などという訳のわからんんポスターがたくさん貼ってありました。あと数日で新幹線と在来線が同じホームになるらしい。たぶん画期的なんでしょうね。

村上駅からは旅館送迎ですぐ近くの瀬波温泉へ。「昨日は雪が降ったんですよぉ」などど運転の番頭はんが言うておった。ひぇー。部屋から見る海はどんより厚い雲でしたが、なぜか夕方の一時だけお日様がのぞいた。まずまずの日没シーンです。ほんとうは水平線に落ちる瞬間がいちばんきれいなんだけどね。ま、仕方ない。

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旅館からの景色。夕方の一刻だけ日がさした。

そして最終日。天気がよければ近くの笹川流れと考えていたんだけど、そんな状況ではなさそうで、仕方ない、地味に村上市街散策に切り換え。天井から塩引きがぶらさがっていたり、武家屋敷が並んでいたり、ま、そんな感じなんでしょう、きっと。

それでもけっこう降っているので駅の待合室でしばらく時間をつぶし、雨足が弱くなった気配を見て、さ、行くか。ほとんど期待しないで歩きだしたんですがメインの「肴町」という通りにさしかかった頃からまた激しくなってきた。軒先にしばらく避難したものの、10分まっても15分まっても見通しがたたない。どんどん激しくなる。下校の子供たちもみんなズブ濡れで通る。はい、撤退に決めました。見切り千両

ただ、勇気ある撤退をしたはずだったのですが、そこから駅までの10分ほどが地獄でした。ほとんど台風ですね。横殴りの雨で、ときどき霰がバラバラバラと飛んで、道路にうっすらグチャ雪が積もっている。ひたすら冷たい。上着もバッグも完全ズブ濡れ。もちろん靴の中もドボドボ。傘をもつ手が凍える。強風で傘が壊れそうにしなる。ひぇー。こんなところで遭難したらシャレにならないです。

完全に降参。サッサと新潟へ引き上げることにしました。新潟へいけば、なんとか時間はつぶせるだろう、市街地だし。たぶん室内は暖かい。

ということで、新潟では時間つぶしのためまた駅前からバスに乗って東堀通りへ。加島屋の二階にある「茶屋長作」というレストランが目的です。子供のころから鮭とか筋子が大好きな横浜の兄が、新潟へいくと必ずここへ寄ると話していた。話を聞くと美味そうなので、やはり行ってみるか。一階はふつうに加島屋の売店なので、なにか土産も買えるだろうし。

店内はゆったりしていてシニア層が目立ちます。キングサーモン味噌漬をメインにした「長作膳」を頼んで1400円余り。家内は五色なんとかいう丼を頼んでいました。階段降りた一階では山海漬けとか安売りのメンタイとか、良さそうなものも並んでいました。加島屋だけに値ははりますが、それでも店舗販売だから少しは割り安得感がある。面白い買い物でした。

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長作膳。焼き魚は鮭と銀鱈のチョイスから。今回は味噌漬の鮭。(味噌汁も鮭の身入り)