そもそも米国では黒人をどう書いているんだろうか。まさか昔みたいにニグロではないだろうと調べてみたら、もう「black」に侮蔑的ニュアンスはなくなっているらしい。だからブラック・ライブズ・マター(BLM)ね。それでも上品に書けば「アフリカ系」でしょう。
カマラ・ハリス氏は「African-American woman」であり「South Asian-American」。つまりインド系(タミル系)とジャマイカ系の米国人両親の間に生まれた子供です。あんまりポリティカル・コレクトネスにこだわると舌がもつれて表現が難しくなるけど、それでもきっぱり「黒人」「black」と断言するのは、絶対におかしい。アフリカ系の血が一滴でも混じっていたらもう黒人なのか(One drop ルール。たしか昔の差別的定義では、8分の1だったか16分の1で「黒人」だったような気がもするけど)。
いずれにせよ、こういう表現を大手メディアがまだ平然と使っている。日本はかなり感覚のズレた不思議な国のような気がします。