日経ビジネスの「ア・ピース・オブ・警句」から拾ったもので、これが5冊目になるらしい。小田嶋隆のかなり人気のネットコラムです(たぶん)。
ネットではたいてい金曜日に新しい記事が掲載されて、その日いっぱいは最後まで閲覧可能。曜日がズレると1ページ目だけしか見られない。ようするに会員登録を推奨・・だったはずです。でも最近は非会員は当日でも1ページ制限になってしまったようです。
登録ったって無料ですけどね。いや、ちがった。無料会員は月に3本だけ無料だそうです。毎週更新の記事なら、月に1本は読めない理屈で、うまく設定してあります。ただどこでもそうですが、有料会員制というのは苦労している雰囲気。なんか「ネットはタダ」という気分がまんえんしているんで。
そんなことはともかく。知ってる人はしってる。知らないひとに説明するのは難しい。なんせ小田嶋のコラムですから。で、最近思うようになったのは、この人、ようするにケンカが好きなんだな。ケンカの知的緊張感ですか。
ケンカ。挑発といえばホリエモンです。今回の本は2015年刊行ですが「堀江がJリーグにウンヌン。お願いだからヤメてくれ」みたいなことが書いてある。え?と調べたら本当なんですね。2015年にJリーグアドバイザーに就任。月3万円とかいう記事があった。ひぇー・・知らんかっいた。
そうそう。巻末に森本あんり氏との対談がある。高校の同学年らしい。都立小石川高校。森本あんりってのはICUの教授で副学長で牧師。この二人の話は面白かった。どうやらそのあんり氏が「反知性主義」の本を出したらしく、それでオダジマの本もちなんだタイトルになったのかな。
反知性主義ってなんだ? 米国の初期のピューリタン連中ってのはようするに「知性主義」だった。それも極端な。牧師はみんなハーバードとかイェール卒業です。インテリ。そもそも牧師育成が大学の目的だったんだから当然ですか。
で、そうした「知性的」な宗教に対する反発から大覚醒運動、俗なリバイバリズムが誕生した。いまでも米国で大人気の巡回牧師とかテレビ伝道とかですね。歌をうたったり踊ったり。わかりやすい。日本でも中世にそんな踊り念仏があったような。ひらったく言うと、心から信じる者には褒美があるぞ。神とのギブアンドテイク契約ですか。
言葉をかえると反権威主義です。米国ではこの系譜がずーっと続いて、たぶんトランプなんかもそう。「嘘つきトランプの支持なんかやめろ」と言ったって、そもそもそういう偉そうな言い方に腹がたつんだから仕方ない。ポリコレ反対。こうした底流の感情をしらないと、真のアメリカを理解できない。
なるほど、でした。