おじさん構文

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文春オンラインの記事に「"おじさん構文"にはなぜ"読点"が多いのか」というものがあった。

へぇー、そうだったのか。テンの多い文章は爺さん特有ということらしい。たとえば『おじさん構文にはなぜ読点が多いのか』というふうになる。

たしかに最近の若い人の文章、ま、圧倒的にネット上のものだけど、読点は少ない。ついでに句点もめったに使わないで、空白で代用。また意図的に誤変換を使用したりする。省略語を使う。いろいろ工夫というか変化しているんですね。

一方でトシヨリ文に限らないけど、一時期、雑誌系ではやたら単語に句点(マル)を使うのが流行していた。『おじさんの構文』とか、見出しで多用。あれは「?」でした。強いていえば強調なんでしょうが、要するにミテクレ・デザインでしょうね。

その記事の後半で本多勝一の「日本語の作文技術」(朝日文庫)について触れられていました。これ「作文・文章作成」関連では唯一、まっとうな本ですね。日本で刊行されている「文章読本」は無数にありますが、他はみーんな駄作です。

句読点の打ち方。修飾語を置く場所。主語と述語の位置関係。どうやったら『読みやすく、明確に伝わるか』。感覚や情緒ではなく完全にテクニックとしてとらえる。技術書ですね。掛け値なしの名著。

少し嬉しくなったので紹介したくなりました。

もっていた本、ずーっと昔に「読むといいよ」と若い社員に貸したらそれっきりになった。惜しいとは思わないけど、ちゃんと読んだんだろうか。