今年は本を読めない一年でした。
読後を書いたのがたったの23件。えっ?という少なさです。大不作。理由はたぶん他のことでバタバタしすぎた。パソコンで騒ぎまくったり、銀行システム変更で腹を立てたり、スマホの藪の中に舞い込んだり。あーあ、忙しかった。
で、せっかく本を借り出してもずーっとテーブルの上に置きっぱなし。期限がきて延長する。その延長期限もきて、読みきれずに返却。そんなんばっかりでした。
比較的まじめな本です。でも良かったですね。要旨をいうと、家康の勝利は「絶対」ではなかったし「自信」があったわけでも、たぶんない。通俗の説とはかなり違っていて、その点では面白かったです。なにしろ徳川軍の「実質的な本軍」は秀忠がひきいていた。家康の手元にはほんの少し残してあっただけ。ひぇー。ちろん愛妻が「戦争のない世を」とかも言ってもいません。
小説ではないので、読者サービスの要素はほとんどなしです。
永井路子は炎環とか、鎌倉あたりが有名ですが、幕末ものは初読。しかも対象が渋くて、なにしろ岩倉具視です。いい本でした。
副題が「言葉の皮を剥きながら」。要するに手垢のついた便利な言葉や形容詞を捨ててみよう。そうすると真実の姿らしいものが見えてくるかもしれない。
そうそう。岩倉具視の天敵は中川宮だっそうです。例の長州追い落とし(八月十八日の政変)の立役者ですね。このへんはまったく知らなかった。ついでに岩倉のアダナの「ヤモリ」ってのは色黒のせいかと思っていましたが、違った。日中戸袋かなんかに潜んでいて、夜になるとコソコソッと出てくる。それでヤモリ。あはは。